本当は米国の軍事基地はいらないのだけれど 「北マリアナ諸島は普天間の移設を心から歓迎する」宣言に心中複雑


 沖縄県に行くと、基地の巨大さに圧倒されます。ある地点に向かおうとすれば、大回り(迂回)しなければいけない地域さえあります。これが敗戦以降65年も続いている。なんとかしなければならないのに、いざ地元に移設されるとなると反対する(その気持ちはわかるけど)。それでは、沖縄県だけにこれほどの米軍および米軍基地をおいといてもいいのだろうか。
 下記の記事に、本当だったら喜ばないといけないのだけれど、北マリアナ諸島は1919年から1944年まで日本が委任統治した歴史がある。スペイン領→ドイツ領→(第1次世界大戦の際に日本が占領)→1920年国際連盟のもとで日本が委任統治領とする→第2次世界大戦中の1944年に米国が占領→1947年米国の信託統治領となる。諸島内のサイパン島テニアン島第二次世界大戦で日本軍(民間人を含む)は米軍の猛攻撃を受けてほぼ全滅した。また、広島市長崎市に原爆を落としたB-29の出発基地がてテニアン島です。
 戦争がなくなればいいのだろうけれど(理想としては非戦を追求するのが人類の責任)、米軍はそうは思っていないし、そのとばっちりで沖縄県が巻き込まれる恐れは十分にある。ではサイパン島テニアン島ならいいのか?米国の守りは米国領でだが、覇権の歴史の中で、占領され統治され、文化も言語もその時々の都合で変更させられてきた島民のことを思えば心中は複雑です。


 参考=『きっこのブログ』さん 2010年04月23日 「米軍の準機関紙がテニアン移設案を好意的に報道(世田谷通信)

 追記=『二見伸明の 「誇り高き自由人として」』 2010年04月22日 「今こそ、米から自立するチャンスだ



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 沖縄タイムス 2010年04月22日 『テニアン誘致を決議 北マリアナ上院議会 日米政府に要求へ』>>
 自治北マリアナ諸島の上院議会が4月16日、米軍普天間飛行場の移設先として同諸島のテニアン島を検討するよう日米両政府に求める決議を全会一致で可決していたことが分かった。あて先は米国防総省、日本政府など。27日には下院議会で同様の決議が行われる見通し。

 決議は普天間の移設先を検討する日米両政府に対し、東南アジアの防衛の拠点として北マリアナ諸島テニアンを移設地として検討することを求めている。

 米国防総省がすでにテニアンの3分の2を租借していることや、東南アジアの防衛の観点からも地理的な優位性があると指摘。米軍人と家族に近代的な生活・娯楽施設が提供できることにも触れ、「北マリアナ諸島普天間の移設を心から歓迎することを宣言している」としている。

 4月9〜11日にテニアンを訪れ、テノリオ下院議長やデラクルス・テニアン市長から在沖海兵隊受け入れの意思を伝えられていた社民党照屋寛徳国対委員長は「決議は住民の強い意思表示。日米両政府は重く受け止め、北マリアナ移設を交渉してほしい」と述べ、同地域への移設の実現可能性を強調した。