愛と青春の宝塚が映画に

2009年2月14日(土) 梅田芸術劇場メインホールで観ました。豪華パンフレットを調子に乗って「赤」「白」2冊も購入してしまった。 
 

宝塚歌劇団の元トップスターたちが出演したミュージカル「愛と青春の宝塚 恋よりも生命よりも」が、映画館の大スクリーンでよみがえる。原作・脚本は、2002年のテレビドラマ版と同じく大石静氏。太平洋戦争前から戦争直後にかけての宝塚歌劇団が舞台だ。

 雪組を率いる姐御肌の嶺野白雪(リュータン)を中心に物語は動く。戦争で大劇場は閉鎖され、戦況の悪化で外地慰問で歌うことさえもかなわなくなる。死と隣り合わせの時代にあって、「宝塚歌劇って本当に必要なのかな」と苦悩するタカラジェンヌ。「自分は『戦いもせず、国のために死ぬことがすばらしいと歌わせる』腰抜けだ」と自嘲する演出家。ブロードウェー・ミュージカルを愛しつつも軍艦に特攻する海軍中尉。それでも、宝塚にかかわる人々は、舞台の夢を抱いて精一杯生きていく。「劇場が閉鎖されても、宝塚は滅びない!」と言い切るリュータンもトップスターの座を失って宝塚を去るが、新たな希望を得て焼け跡に立ち上がる。

 4人のタカラジェンヌの役は、ダブルキャストで演じられる。リュータン役を紫吹淳(しぶき・じゅん 2001年〜2004年月組トップスター)さんと湖月わたる(こづき・わたる 2003年〜2006年星組トップスター)さん、彼女をとりまく後輩3人をそれぞれ彩輝なお(あやき・なお 彩輝直 2004年〜2005年月組トップスター)さんと貴城けい(たかしろ・けい 2006年〜2007年宙組トップスター)さん、星奈優里(ほしな・ゆり 1997年〜2001年星組娘役トップスター)さんさんと大鳥れい(おおとり・れい 1999年〜2003年花組娘役トップスター)さん、紫城るい(しじょう・るい 2006年〜2007年宙組娘役トップスター)さんと映美くらら(えみ・くらら 2001年〜2004年月組娘役トップスター)さんが演じる。演出は「宝塚BOYS」の鈴木裕美氏。音楽は三木たかし氏。映像監督は長嶋永知氏と青山賢治氏。

 映画は、デジタル映像の「Livespire(ライブスパイア)」として上映される。ライブスパイアは、舞台やコンサートなどのライブイベントを映画館での上映用に撮影するもので、ライブの臨場感そのままに、大スクリーンでディテールまで堪能できる。

 20097月4日(土)から銀座・丸の内TOEI(2)で。ほか、全国の映画館で順次上映予定。紫吹・彩輝バージョンと湖月さん・貴城さんバージョンの2パターンがある。