またも始まった 安倍政権の“お友達”体質

 武藤氏は4日、記者団に対し「(発言を)撤回することはない」と強調。発言の趣旨を説明する意向だったが、同日夕に「国会で法案が審議されている最中で、党からコメントは差し控えた方が良いとアドバイスされた。私の見解はブログやフェイスブックにある」と説明を拒否した。


 6月には安倍晋三首相に近い自民議員の勉強会で、沖縄の地元紙2紙をはじめ報道機関を威圧する発言が問題になった。さらに首相側近で安保法制を担当する礒崎陽輔首相補佐官が「法的安定性は関係ない」と発言、参考人として国会で謝罪に追い込まれた。


 追い打ちをかけるように武藤氏の問題が起きた。自民のベテラン議員は「戦争に行く覚悟が無いのは戦後教育がダメだから、とも読める悪質な発言。法案が戦争法案だと認めるようなもので、議員辞職ものだ」と批判。公明幹部も「おごりたかぶりだ。いったい自民党はどうしてしまったんだ」と憤る。


 野党は攻勢を強める。民主は武藤氏の発言を安倍首相の問題として攻める。枝野幸男幹事長は5日の記者会見で「安倍内閣が取り戻そうとしている日本は昭和10年代の日本だということがはっきりした」と指摘。安住淳国会対策委員長代理も「安倍チルドレンが、安倍氏が内心そうだと思うような発言をしたら、喜んでくれると思って書いているのではないか。これは議員個人の問題ではなく、安倍(首相の)問題だ」と批判した。

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■武藤氏のツイッター全文

 SEALDsという学生集団が自由と民主主義のために行動すると言って、国会前でマイクを持ち演説をしてるが、彼ら彼女らの主張は「だって戦争に行きたくないじゃん」という自分中心、極端な利己的考えに基づく。利己的個人主義がここまで蔓延(まんえん)したのは戦後教育のせいだろうと思うが、非常に残念だ。