前のめり野田 ほくそえむ仙石 オオカミ少年橋下 してやったり西川


NHKより引用

 野田総理大臣は、30日夜、藤村官房長官、枝野経済産業大臣、細野原発事故担当大臣による、大飯原発の運転再開を巡る閣僚会合を開きました。

 そして、関西広域連合など関係自治体から一定の理解が得られつつあるという認識を示したうえで、大飯原発の地元の福井県おおい町の判断を得て、みずからの責任で運転再開を決める考えを示しました。

 野田政権は、大飯原発の運転再開を判断するにあたって、立地自治体から同意を得ることを最も重要視していますが、福井県西川知事とおおい町の時岡町長は、県の原子力安全専門委員会が結論を出していないこともあり、まだ明確な態度を示していません。

 ら=閣僚でもないのに参加している仙石


福井新聞より

 関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働をめぐり関西広域連合は30日、慎重・反対の姿勢から容認へ大きく軌道修正した。

 背景にあるのは、今夏15%以上の節電が求められ「計画停電は生命のリスクがある」(仁坂吉伸和歌山県知事)という厳しい現実だ。再稼働に異を唱えるだけで電力不足を乗り切る決め手もないという限界を露呈。安全性確保のための福井県の取り組みを尊重しつつ、最終判断を条件付きで政府に委ねる形となった。(原発取材班)


テレビ朝日を引用 

 橋下徹大阪市長:「建前ばかり言っていても仕方ない。(再稼働は)事実上、容認です」 このように橋下市長は、大飯原発の再稼働を事実上、容認すると明言しました。そのうえで、暫定的な基準による再稼働はあくまで例外で、稼働は電力の不足するこの夏に限定するよう求め続ける考えです。
 橋下徹大阪市長:「2年も3年も動かし続けるのはあってはならない。秋ぐらいをターゲットにチェックして『違うものは違う』と(主張する)」

追加
東京新聞6月1日社説引用

「大飯」再稼働へ 地元の苦悩を思いやれ

 関西電力大飯原発3、4号機の再稼働について、政府は「安全」を置き去りにしたままで、七月実施に突き進む。「最後は私の判断で」と野田佳彦首相。無策の政府に、どんな責任がとれるのか。すべてがあいまいなまま、ずるずるとことが進んでいく。明確なのは、七月二日というタイムリミットだけ。この夏のピーク時に、管内で14・9%の電力不足になるという試算に基づき、関西電力が15%の節電要請を出す日である。


 起動したあと、フル出力に達するまでに六週間。七月二日から逆算し、早々に再稼働を決めてしまいたいという、つじつま合わせの計算だけが、そこにある。 国会の調査結果が、教訓として生かされたわけではない。科学的根拠も薄く、国民の安全という物差しは、見当たらない。 最後は政治判断と言うものの、責任逃れの応酬は目に余る。福井県は、まず首相に明確な責任ある見解を求めるといい、政府は、地元の同意を待つと、福井県にボールを投げ返す。 拙速な再稼働に反対のようだった関西広域連合は、再稼働を容認したとも、していないとも受け取れる、抽象的な態度になった。再稼働を決めた責任も、万一、大停電が起きたときの責任も負いたくないのだろうか。だから、あいまいなものになる。


 消費者、市民の多くが節電への挑戦を覚悟しているというのにだ。 福島第一原発事故から一年余、政府はいったい何をしてきたのだろうか。この国のエネルギー政策をどうするか、原発をどうするか、具体的な未来図を示せない。 電力会社は、十分にデータを開示しないまま、停電と値上げの心配だけを押しつける。 


 この間、国の無策と無責任に翻弄(ほんろう)され続けてきたのが、地元おおい町であり、全国の電力消費者にほかならない。 財政の約半分を原発関連の交付金などに依存するおおい町にとって、原発の存廃は死活問題だ。町民の多くは安全と生活の糧のはざまで、心引き裂かれるような状態が続いているに違いない。だが、大飯原発の寿命もせいぜいあと二十年。未来を生きる世代のために、原発に代わる地域おこしを、考え始めるべきときだ。 これまで苦悩を押しつけてきた消費地の責任として、新しい未来をともに考えたいし、応援もしたい。そのためにも、安易な再稼働をこのまま許すべきではない。