嘘も方便

 「福島原発周辺住民、内部被曝量は限度以下 京大など調査」これが朝日新聞(および.COM)のタイトル。記事を読まずにタイトルだけ読めば、なんだ内部被曝って大したことないんだ。と思ってしまうだろう。記事(下記参照)を読んでもすんなりと疑問も思わず済ます人は多いだろう。

 でも僕は少々へそ曲がりなので疑問を感じるのです。まず、「最大に見積もって計0.16ミリシーベルトで一般市民の年間線量限度1ミリシーベルトを下回った」という表現がおかしい??なぜプラスしないのだ!1+0.16ではないのか???次に調べたのは、住民ではなく、「京大防災研究所の石川裕彦教授(環境災害)らは7月2〜8日、住民が実際に食べたり吸ったりする食料やちりに含まれる放射性セシウムの量を調べた」とある。それも「福島第一原発の20〜70キロの圏内のスーパーマーケットで食料と飲料水」です。産地はどこですか?福島県産ですか?飲料水は福島の水?

 また、「地上1.5メートルの空気中のちりを集め、含まれるセシウムから被曝量を推定」とあるが、4カ月も経過しているんですが?もう安全(これもおかしい表現だけど)な時期に、何故せめて4月くらいに現地調査しなかったの?
私はびびりなので、福島の方には申し訳ないけれど、行く勇気が少しありません。

 鍛治信太郎記者さん!「グループは外部被曝対策の方が重要としている」と結論づけていますが、これ本当と思っています。原発にもっと近くで3月中に放射線を浴び、浴びた食物や水を摂取した住民の身体を何故調べないの?不思議な記事ですね。京大防災研究所って電力会社や原発関連で補助金もらってません? 表面調べて安全というのは「嘘も方便」じゃないでしょうか?考え過ぎですか?


朝日新聞より引用 

 東京電力福島第一原発周辺の住民が食事や呼吸で放射性セシウムを体内に取り込んだ結果、被曝(ひばく)量がどれくらいになるかを京都大などのグループが調べ、14日発表した。最大に見積もって計0.16ミリシーベルトで一般市民の年間線量限度1ミリシーベルトを下回った。

 京大防災研究所の石川裕彦教授(環境災害)らは7月2〜8日、住民が実際に食べたり吸ったりする食料やちりに含まれる放射性セシウムの量を調べた。

 福島第一原発の20〜70キロの圏内のスーパーマーケットで食料と飲料水を集め、放射性セシウムの含有量から食事による内部被曝量を推定。平均で年間0.003ミリシーベルトで、濃度の高い食料を毎日食べ続けたと仮定した最大値は0.083ミリシーベルトだった。

 地上1.5メートルの空気中のちりを集め、含まれるセシウムから被曝量を推定。ほとんどの場所が年間0.003ミリシーベルト以下で、最も多い浪江町で0.077ミリシーベルトだった。食事の最大値とあわせると0.16ミリシーベルトになる。

 こうした年間内部被曝量は、数時間いただけで浴びる線量と同じ程度の場所もあり、グループは外部被曝対策の方が重要としている。(鍛治信太郎)