選挙 「空中戦」の候補は弱い

 
 典型的な候補の一人は 国土交通大臣前原誠司衆議院議員
もう6期目の中堅国会議員で今や飛ぶ鳥(飛行機)さえも落とす勢いがある政治家。

 そんな前原氏であるが、選挙では、情勢が上昇気流(空中戦)の場合は 好成績で 選挙では大勝するのですが なにもない場合=これが本当の「地上戦」ですが、これが薄氷を踏む選挙となる。

 2003年 民主党が躍進した第43回衆議院議員総選挙 で 前原誠司は 小選挙区京都第2区で 73,934対47,962 と約2万6千票差で自民党の山本直彦氏に勝利、(他に共産党26,768)。これは「空中戦」。

 しかし、1996年の与党自社サ対新進という対決に埋没した民主党での空中型選挙=第41回衆議院議員総選挙中選挙区→初の小選挙区(京都第2区))では小選挙区で落選するものの比例区で復活当選。自民党奥田幹生氏が43,060で当選 共産の井上哲士氏が42,211で惜敗 前原誠司は31,257(民主党)で3位 最下位は 新進党の菱田健次氏が30,713でした。

 次は空中戦と地上戦の中間型 2000年の第42回衆議院議員総選挙 与党の自公保対民主の対決で 民主党がミニ躍進した。 民主党前原誠司が 52,077で当選 自民党の山本直彦氏(奥田幹生氏が引退)は48,057 と約4千票差。共産の井上哲士氏は 41,541 自由党谷口徹氏が 11,296票 自由連合の戸板まさ恵氏が 2,691 でした。

 さて2005年の郵政選挙第44回衆議院議員総選挙は逆空中選挙=激烈な地上戦。民主党の顔になりかけていた前原誠司(選挙後に管直人氏を僅差で破り民主党代表就任)は 73,795で当選。 自民党山本朋広氏が 69,330(比例区で復活当選)と約4千票差。共産党の原俊史氏が29,348でした。


 最後が 2009年の第45回衆議院議員総選挙  政権交代を果たした雪崩的民主党勝利の超典型的な空中戦の見本。前原誠司は 101,151と初めて10万票台に乗せる。 自民党山本朋広氏が 42,771 約5万8千票差。 共産党の原俊史は 25,856 社民党の藤田高景氏が5,028 幸福実現党の軽部芳輝氏は 1,045 でした。


 地上戦に弱い前原氏は、意気盛んなころは、労組に厳しい言説があったが=実は最近の選挙の両輪のひとつ 労組(電機連合情報労連私鉄総連など選挙に強い連合労組で固めている)は強力である。しかし、もう一方の輪 地方議員は 府会議員=左京区1 山科区1 市会議員=左京区2 山科区1 東山区1 とそれほど強いと言えない。
 対する自民党は 府会議員=左京区1 山科区1 東山区1 市会議員=左京区2 山科区2 東山区1 と総数で民主より2名も多い。 ちなみに共産党は 府会議員=左京区2 市会議員=左京区3 山科区2 と民主党より1名多いのだ。