0309涼紫央(すずみ・しお)さんの誕生日です。

 涼紫央さんは宝塚歌劇団星組の男役スター。身長169cm。大阪府大阪市出身。愛称は「とよこ」。1996年入団第82期生。同期には、遼河はるひさん、壮一帆さん、蘭寿とむさん、元雪組娘トップの紺野まひるさんがいる。

 1996年『CAN-CAN /マンハッタン不夜城』で初舞台後、星組に配属。

「CAN-CAN」…ブロードウェイでロングランを記録したミュージカル。
19世紀のパリを舞台にダンスホールを経営する女主人と、判事を中心としたお洒落な楽しい作品  「マンハッタン不夜城〜王様の休日〜」…明るくコミカルで、華麗さとシャープさがあり、妖しさとメルヘンムードを合わせもった作品

 2002年4月12日(金)〜5月20日(月) 宝塚大劇場星組公演・6月28日(金)〜8月11日(日)東京宝塚劇場星組公演 『プラハの春』で新人公演初主演=堀江亮介役。グランド・レビュー『LUCKY STAR!』作・演出:中村一徳氏 香寿たつきさんの華やかなダンスと安定した歌唱力、その力の全てをバラエティに富んだ場面により引き出す、エンターテイメント性溢れるレビュー作品。男役スターが充実した星組ならではの華やかなレビューとなる。なお、この公演で2002年入団第88期初舞台生が恒例のラインダンスを披露。

 「人間の顔をした社会主義」をめざした'68年のチェコスロバキアの改革運動「プラハの春」。この史実に材をとり、日本人外交官と自由を求めて戦っている反体制活動家の女性との命をかけた恋を描く。原作は元外交官・春江一也の同名小説。'02年星組公演。脚本・演出は谷正純。香寿たつきさん、渚あきさん、彩輝直さん(専科) 他。チェコスロバキア日本大使館員の堀江亮介(香寿さん)は、ドイツ人女性カテリーナ(渚さん)と知り合い激しい恋に陥る。彼女は東ドイツ社会主義統一党の活動家だったが官僚独裁主義に反発して反体制活動に身を投じ、夫と離婚し弟の娘の面倒をみながらプラハで大学の講師をしていた。西側外交官は共産主義社会の人と特別な関係になってはならない。しかし堀江はカテリーナとの愛を深め、「プラハの春」に関わっていく。同僚の稲村(彩輝さん)もまたチェコの女子大生と恋に落ちていた。そして悲劇の日が訪れる…。

宝塚歌劇支局より引用(2002年5月12日発)

 星組の新トップコンビ、香寿たつきさん、渚あきさんの本拠地お披露目となった「プラハの春」(谷正純氏脚本、演出、川上正和氏担当)新人公演が、2002年5月7日、宝塚大劇場で行われた。今週は入団7年目の涼紫央(すずみ・しお)さんが初主演ということで注目されたこの公演の模様をお伝えしよう。
 涼さんは決して、華やかなタイプではないが、歌、ダンス、芝居と堅実で、昨年末「花の業平」東京新人公演で、汐風幸さんが演じた、藤原基経役を好演、今回、初主演に起用された。
 1968年、ソ連軍侵攻直前のチェコスロバキアを舞台に、日本人外交官と東ドイツの反体制活動家の許されぬ恋を中心に自由を求めて戦う若者たちの姿を描いた、春江一也氏原作のベストセラー小説の舞台化で、宝塚にしてはずいぶん硬派なストーリー。
 涼さんはもちろん外交官、堀江役。出だしこそかなり緊張ぎみだったが、歌、ダンス、芝居と、いずれも破綻なく、安心してみられた。やや小器用な感じがするが、口跡がよく、せりふがききとりやすいのは強み。舞台人としては一番大事なことだ。これにセンターに出た時の押し出しの強さが加われば舞台姿がさらに大きくみえることだろう。
 カテリーナ役の琴まりえさんも、本役の渚さんをお手本に、反体制活動家という難役を清楚に、品良く演じていた。なかでも、後半のステンドグラスをバックにした涼さんとの逢い引きの場面は感情がこもり、熱演だった。ただ、外見はメークのせいか、随分大人びてみえたのは課題。
 一方、学生運動の闘士ヤンに扮した柚希礼音さんのハツラツとしたダンスは今公演最大のみどころだった。本役の安蘭けいさんも好演しているが、柚希さんは若さが爆発、動きの大きいシャープなダンスが群舞で一段と映え、客席の目を奪った。歌には課題が残るし、焼身自殺で抗議する闘士というわりには明るすぎるような気もするが、周囲にオーラが漂うというかスターの華がある。
 華といえば、夢輝のあさんが演じたヘス中佐役を演じた彩海早矢さんも、黒のコートに金髪という特異な衣装とメークが映え、場面をさらった。
 あと、ヤンの仲間ミロスラフ(朝澄けいさん)の綺華れいさん、ヤンの恋人モニカ(叶千佳さん)に扮した陽月華さんの二人も、実力的にはまだまだ不満が残るものの舞台映えのする顔立ちで立ち姿にも華やかさがあった。うまく育ってほしいものだ。
 逆に、彩輝直さんが演じた稲村役の大真みらんさん、真飛聖さんが演じたヤロミールに扮した涼麻ともさんは、いずれも実力的にはまずまずなのだが、地味な印象は拭えない。うまいだけでもダメ、華やかなだけでも説得力がない、たかが宝塚、されど宝塚である。(薮下 哲司)

涼紫央さんと琴まりえさん 
 

2003年〜2005年
◇2003年1月18日〜24日 バウ・ワークショップ『恋天狗』作:植田紳爾氏 演出:鈴木 圭氏 バウホール公演初主演=弥太役。

◇2004年2月20日(金)〜 3月28日(日) 宝塚大劇場星組公演 宝塚グランド・ロマン『1914/愛』作・演出/谷正純氏 ハイム・スーチン役。 ラテン・ファンタジータカラヅカ絢爛(けんらん)』  −灼熱のカリビアン・ナイト− 作・演出/草野旦氏

◇2005年『それでも船は行く』でバウホール公演主演。 2月27日(日)〜3月14日(月)/主演:涼紫央さん 3月18日(金)〜3月27日(日)/主演:柚希礼音さん
2005年9月24日(土)〜10月21日(金)全国ツアー 『ベルサイユのばら』脚本・演出/植田紳爾氏 演出/谷正純氏 オスカル役。 ショー『ソウル・オブ・シバ!!−夢のシューズを履いた舞神− 作・演出/藤井大介氏韓国公演2005年11月11日(金)〜 11月13日(日) 『ベルサイユのばら』オスカル役 観劇記 ショー『ソウル・オブ・シバ!!』−夢のシューズを履いた舞神− 作・演出/藤井大介氏

2006年◇1月1日(日)〜2月6日(月)宝塚大劇場星組公演『ベルサイユのばら−フェルゼンとマリー・アントワネット編−  脚本・演出/植田紳爾氏 演出/谷正純氏 ジェローデル役。

◇2006年大阪公演=4月13日(木)19時・14日(金)14時、18時 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ 東京公演=4月17日(月)12時、16時 ゆとぼうと簡易保険ホール 中国琵琶奏者エンキとコラボレーションライブ『ESpecically!!』開催。

◇2006年4月27日 宝塚ホテル 自身初のディナーショー 『l'Avenir』開催。

ショー・タイトルの『l'Avenir』は、フランス語で「将来」という意味で、良い展望を感じさせるニュアンスだそうです。男役10年を着実に歩み、これからさらに宝塚という舞台で輝いていきたい、そんな涼の溢れる想いが込められた、初めてのディナーショー。宝塚音楽学校入学前から宝塚を愛してやまず、舞台を見続けてきた気持ちから、全曲を宝塚の公演曲で選曲するこだわりが、このショー最大のポイントです。中でも、入団から現在までの出演作の楽曲をメドレーにした「涼ヒストリー」のコーナーは、懐かしさでいっぱいです。さらに憧れの名曲にもチャレンジし、一身に心をこめて歌う姿は、宝塚への溢れる愛情と情熱に満ちています。また、オリジナルの新曲♪l'Avenirでは、作詞にも挑戦!! その素直な気持ちに心が打たれます。

2006年◇6月2日(金)〜6月11日(日)バウホール公演 バウ・ミュージカル『フェット・アンペリアル−帝国の祝祭− 作・演出:大野拓史氏 ニール・ハマンド役(準主役)。
◇8月11日(金)〜9月18日(月)宝塚大劇場星組公演 ミュージカル『愛するには短すぎる』 原案/小林公平氏(理事長) 脚本・演出/正塚晴彦氏 マクニール・オコーナー役 ロマンチック・レビュー 『ネオ・ダンディズム!−男の美学− 作・演出/岡田敬ニ氏。
◇10月6日(金)〜11月12日(日)東京宝塚劇場星組公演 ミュージカル『愛するには短すぎる』 原案/小林公平氏(理事長) 脚本・演出/正塚晴彦氏 マクニール・オコーナー役 ロマンチック・レビュー 『ネオ・ダンディズム!』−男の美学− 作・演出/岡田敬ニ氏。

2007年◇1月4日(木)〜1月11日(木) 東京特別星組公演(日本青年館大ホール)『ヘイズ・コード』ヘンリー・リッチ役。
◇2007年3月23日(金)〜4月30日(月) 宝塚大劇場星組公演 宝塚舞踊詩『さくら−妖しいまでに美しいおまえ− 作・演出/谷正純氏 この公演は星組新主演男役・安蘭けいさんを中心とした新生星組宝塚大劇場お披露目公演。 ミュージカル『シークレット・ハンター−この世で、俺に盗めぬものはない− 作・演出/児玉明子氏 マックス役。2007年5月18日(金)〜7月1日(日) 東京宝塚劇場星組公演 宝塚舞踊詩『さくら』−妖しいまでに美しいおまえ− 作・演出/谷正純氏 新生星組東京宝塚劇場お披露目公演。 ミュージカル『シークレット・ハンター』−この世で、俺に盗めぬものはない− 作・演出/児玉明子氏 マックス役。
◇2007年8月1日(水)〜8月23日(木) 博多座星組公演 ミュージカル『シークレット・ハンター』−この世で、俺に盗めぬものはない− 作・演出/児玉明子氏 セルジオ役 ロマンチック・レビュー『ネオ・ダンディズム!II−男の美学− 作・演出/岡田敬ニ氏。
◇2007年11月2日(金)〜12月15日(土)宝塚大劇場星組公演 NTT東日本NTT西日本フレッツシアター グラン・ステージ 『エル・アルコン―鷹―』〜青池保子氏原作「エル・アルコン―鷹―」「七つの海七つの空」より〜 原作:青池保子氏(プリンセス・コミックス)脚本・演出/齋藤吉正氏 陸軍大佐エドウィン・グレイム役。NTT東日本NTT西日本フレッツシアター グラン・ファンタジーレビュー・オルキス―蘭の星―』作・演出/草野旦氏 女役(クラブ蘭のマダム)を演じ話題を呼んだ。

2008年◇1月2日(水)〜2月11日(月) 東京宝塚劇場星組公演 NTT東日本NTT西日本フレッツシアター グラン・ステージ 『エル・アルコン―鷹―』〜青池保子氏原作「エル・アルコン―鷹―」「七つの海七つの空」より〜 原作:青池保子氏(プリンセス・コミックス)脚本・演出/齋藤吉正氏 陸軍大佐エドウィン・グレイム役。NTT東日本NTT西日本フレッツシアター グラン・ファンタジー 『レビュー・オルキス―蘭の星―』作・演出/草野旦氏。
◇2008年3月13日(木)〜3月25日(火) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ星組公演 ミュージカル・ロマン『赤と黒』―原作 スタンダール氏― 脚本/柴田侑宏氏 演出/中村暁氏 ノルベール伯爵役。
◇2008年3月31日(月)〜4月7日(月) 日本青年館大ホール星組公演 ミュージカル・ロマン『赤と黒』―原作 スタンダール氏― 脚本/柴田侑宏氏 演出/中村暁氏 ノルベール伯爵役。
◇2008年4月12日(土)〜4月14日(月) 愛知厚生年金会館星組公演 ミュージカル・ロマン『赤と黒』―原作 スタンダール氏― 脚本/柴田侑宏氏 演出/中村暁氏 ノルベール伯爵役。
◇2008年6月20日(金)〜8月4日(月) 宝塚大劇場星組公演 三井住友VISAミュージカル『THE SCARLET PIMPERNEL(スカーレット ピンパーネル)』THE SCARLET PIMPERNEL Book and Lyrics by Nan Knighton  Music by Frank Wildhorn  Based on the Novel “The Scarlet Pimpernel” by Baroness Orczy  Original Broadway Production Produced byRadio City Entertainment and Ted Forstmann  With Pierre Cossette, Bill Haber, Hallmark Entertainment and Kathleen Raitt 潤色・演出:小池修一郎氏 アンドリュー・フォークス役。
◇2008年8月22日(金)〜10月5日(日) 東京宝塚劇場星組公演 三井住友VISAミュージカル『THE SCARLET PIMPERNEL(スカーレット ピンパーネル)』潤色・演出:小池修一郎氏 アンドリュー・フォークス役。
◇2008年11月8日(土)〜12月7日(日) 全国ツアー公演 宝塚ロマン『外伝 ベルサイユのばら -ベルナール編- 』原作/池田理代子氏 外伝原案/池田理代子氏 脚本・演出/植田紳爾氏 再びオスカル役。ロマンチック・レビュー『ネオ・ダンディズム!III−男の美学− 作・演出/岡田敬二氏。

2009年◇2月6日(金)〜3月9日(月) 宝塚大劇場星組公演 Musical『My dear New Orleans(マイ ディア ニューオリンズ−愛する我が街− 作・演出/植田景子氏 アルバート・ジョーダン役。