堀江社長は硬軟取り混ぜて

 3月31日付日本経済新聞朝刊より引用。掲載の堀江ライブドア社長インタビューの詳細は以下の通り。

 ライブドア堀江貴文社長インタビュー>

 ――フジの日枝久会長とのトップ会談は実現したのか。
 「会ってない。ほかのフジの役員にも会っていない」

 ――堀江社長本人がフジの役員と会っていないならば、交渉の窓口はどこなのか。
 「(ライブドアの)担当役員が基本的に(交渉を)やっている。僕は全然外側(直接交渉のテーブルについていない)。担当役員レベルでの話し合いだ」

 ――社長自らがフジの幹部と会わなければならない局面もあるのではないか。
 「そういう局面はないのではないか。担当役員が淡々と進めて、合意できるのではないか。相互にサインして、送り返せばいい。私が会わなくてもできる」

 ――以前は日枝氏と会いたいと言ってた。
 「しっかりと話し合いたいという意味であり、会社として会うということだ。別に私自身が会わなくてもいいと思う。(日枝氏が)会ってもいいというならば、お会いしたいが」

 ――両社で実のある話し合いができているという認識はあるか。
 「ある。そうでなければ、(3月27日夜に)両社同時に(提携交渉を継続している趣旨の)リリースはだせないだろう。交渉は進んでいるという感じがする」

 ――提携交渉では株式の持ち合いも検討しているのか。
 「そのような具体的なところまでは踏み込んでいない。とりあえず、戦いをやめるというのが第一だ。休戦協定のようなものだ」

 ――休戦する目的は。
 「フジはもしかしたら、うちがレバレッジド・バイアウト(LBO)などでフジ株を買うと思っているかもしれない。ウチはウチで、(ニッポン放送の優良資産をほかの企業に移すといった)焦土作戦に会うのではないかと心配している。お互いに相手の気持ちになって考えてみると、相手の出方が不透明な部分というか、分からない部分がある。休戦協定を結べば、お互いの不安が一応解消される」

 ――休戦協定の合意は見えているのか。
 「見えている。まずはそこからだ」

 ――休戦協定はライブドアの株価にも良い影響を与えると考えているのか。
 「株価の不安定要素を取り除くことが我々にとっては1番大切だ」

 ――休戦条件の具体的な内容は。
 「その内容を話すことはできない。ウチとフジだけではなく、ニッポン放送もからんでくる話だからだ。向こう側(フジとニッポン放送)の調整が終われば、ウチとしては休戦協定をしたいという意思がある」

 ――両社で話し合っているのは、休戦協定であり、株の持ち合いといった業務提携の交渉ではないのか。
 「(休戦協定を結ばないと)そんな話まではいけない」

 ――ニッポン放送の従業員が大量にやめる恐れもあるが。
 「みんな安心して働けるような環境にしなければいけない。取引先だって困っている」

 ――一部のスポンサーには番組提供を見合わせる動きもあるようだ。
 「番組スポンサーは困ると思う。イメージを気にするからだ。例えば、食品などの一般消費財を製造・販売している企業の場合、消費者の中には、フジサンケイグループを支持する人もいれば、ライブドアを支持する人もいるだろう。一般消費財を扱う企業は世間の評判や今後の取引関係も見据えなければいけないのだから」

 ――ライブドアが経営することで、ニッポン放送の収益は増えるのか。(東京地裁での)審尋の資料では、ネットの活用で収益が増える見込みになっている。
 「そうなるのではないか」。

 ――ニッポン放送の利益率をどのくらい伸ばせるのか。
 「(ニッポン放送の経営実態を)見てみないと分からない。連結子会社であるポニーキャニオンが稼ぐ部分が大きいだろう。ただ、ポニーキャニオンの(主力である)DVD(デジタル他用途ディスク)ソフト事業は変動がものすごく激しい。音楽部門が不振のため、収益はDVDに頼っている。DVDは成熟しつつあるので、もっと確実に稼げるような事業をつくっていかなければいけないだろう」

 ――ニッポン放送に対して過半数の取締役を送るのか。
 「今は交渉中なので、その件については言えない。でも常識的に考えて頂ければ。これまで(株取得に)コストをかけている訳だし」

 ――ポニーキャニオンなどのニッポン放送の子会社にも役員を出すのか。
 「その点は白紙だ」

 ――ニッポン放送株の取得に1000億円近くを費やしたが、フジ株がソフトバンク・インベストメントSBI)に貸株されたことによって、得られるはずだった果実が切り離されたのではないか。
「そんなことはない。配当と貸株料は年間何十億円か入ってくる。(そのほかの果実について)説明したいが、現段階では詳しいことは説明できない」

 ――いつごろニッポン放送と休戦協定で合意できる見通しなのか。
 「分からない。それは向こう(フジサンケイグループ)次第だ」

 ――SBI北尾吉孝最高経営責任者(CEO)には会わないのか。
 「会わない。ただ、永久に会わないとは言い切れない。何があるから分からない。今のところ会う必要はない」

 ――今回はニッポン放送の買収をしかけたが、ライブドアも常に買収されるリスクを負っているのか。
 「上場している以上は(買収される)覚悟をしている。(買収されて社長を)解任される可能性もあるが、ほかの経営者よりもインターネット企業をうまく経営できる自信がある」

 ――ライブドアがメディア事業を営むとどういう変化があるのか。特徴は何か。
 「フジサンケイグループだけでも、放送とインターネットの融合はできると思う。しかし、インターネットをしっかりと理解したリーダーがトップダウンでビジョンを持って、がっちりとやるべきだ。国際展開だって資金を投じてしっかりとやりたい。スタジオをつくっている場合ではない」

 ――国際展開のイメージは。
 「インターネット企業とメディア企業を買収して、(日本と)同じようにしていく。米国や中国、欧州で検討したい。既存の放送メディアだけを運営するのではなく、ポータル(玄関)サイトなどの運営会社をセットにしてビジネスしていく。ハリウッドのメジャー買収も検討したい。いろいろとやれることがある。世界で最大のメディアグループをつくりたい」

ミウリオンラインより引用です。

堀江氏、フジ社長とも会談 先週末 提携交渉加速を要請か
 ライブドア堀江貴文社長とフジテレビジョン村上光一社長が先週末、都内で会談したことが31日、明らかになった。ライブドアとフジテレビは役員レベルでの提携交渉を進めているが、ライブドアが2月8日にニッポン放送株の35%取得を発表してから、両社のトップが直接、話し合いを行ったのは今回が初めて。

 会談では、堀江社長が友好的にフジテレビとの提携を進める意向を示し、交渉を加速させることを求めたと見られる。これに対し、村上社長は提携に向けた具体的な提案などは行わず、交渉を継続することを確認するにとどまった模様だ。

上記のことが事実ならば日経では嘘をついたことになる。堀江さんダブルスタンダードはいけませんよ。

(3/30)堀江社長「日本企業は強力な指導者不在」・韓国紙
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国の有力紙、中央日報は30日付でライブドア堀江貴文社長のインタビューを掲載した。この中で堀江社長は「日本企業の成長が止まっているのは、韓国のサムスンのように強力な指導者がいないため」と語り、サラリーマン経営者が多い日本の企業社会を厳しく批判した。 堀江社長は日本企業のリーダー不在の象徴例として、三菱グループによる三菱自動車の救済劇を挙げ、「リーダーさえいれば三菱自はつぶすか、どこかに売るかしているだろう」と語った。 日本企業が取り組むべき課題は「IT(情報技術)を使った組織の簡素化」と指摘。同社が議決権の過半数相当の株式を取得したニッポン放送についても「従業員250人の会社に取締役が19人もいる。5人で十分だ」と語り、現在20人である取締役の定足数削減を示唆した。