想定外の 1対7 ブラジル敗北  W杯

 ドイツの猛攻に ウラジル守備崩壊


 2014年W杯は現地時間8日に準決勝が行なわれ、開催国のブラジルドイツに1対7と惨敗し、母国優勝の夢が途絶えた。


 これまで史上最多5度の優勝を誇るブラジルだが、前回母国開催となった1950年大会では、決勝でウルグアイに敗れ優勝はならず。ショックを受けたサポーターが自殺するなど、「マラカナンの悲劇」と呼ばれた。


 それから64年。前回果たせなかった夢を実現するべく今大会に臨んだブラジル代表はベスト4まで駒を進めるも、準決勝のドイツ戦を前に、エースFWネイマールが負傷離脱。さらに守備の要である主将DFチアゴ・シウヴァが累積警告で出場停止となる。「図らずも離脱となったネイマールのためにも」と団結したブラジル代表だったが、待っていたのは厳しい現実。11分に先制を許すと、そこからドイツのゴールラッシュを許し、前半だけで5失点。後半にも2点を追加され、1対7という惨劇としか言いようのないスコアで敗れ、またも母国での優勝は果たせなかった。


 なお、ブラジルにとって1対7というのは史上最悪の大敗で、W杯のノックアウトステージで7失点を喫した初めてのチームという不名誉な記録を作ってしまった。スタジアムに詰め掛けたブラジルサポーターは、前半で5失点すると涙を流す人も多く、7点目が決まったときにはブラジルにはブーイングを、ドイツには拍手を送るなど自棄になっている様子も見せていた。

同試合ではブラジル代表の主将DFチアゴ・シウヴァが出場停止だったため、副主将のダヴィド・ルイスがキャプテンマークを巻いて出場したが、試合は同国のワールドカップ史上最多失点記録を更新する結果となってしまった。試合後のインタビューに応えたD・ルイスの言葉をブラジルメディア『グローボ・エスポルチ』が伝えた。


 涙ながらにインタビューに応えたD・ルイスは、「いろいろなことに苦しんでいる人々に喜びを与えたかった。けど、残念ながらそれはできなかった。ブラジルの皆さんに謝りたい。皆さんの笑顔が見たかった。フットボールがどれほどブラジルの人々の幸せになるかは誰もが知っています」と謝罪の言葉を口にした。


 また、「彼らは僕たちよりも上だった。いい準備、いい試合をしていた。6分間で4失点だ。大きな悲しみの日となってしまった。けど、人生においてここから多くを学ばなければ」と思いを絞り出している。