ベトナム がんばれ 不当な中国

NHK

 中国とベトナムが領有権を争う南シナ海で、中国が一方的に海底の掘削を進めているとしてベトナムが反発を強めるなか、7日、ベトナム海上警察の船が現場近くで中国当局の船に体当たりし、双方の間の緊張が高まっています。


 これは7日、ベトナム政府が記者会見して明らかにしたもので、この中でベトナム海上警察の副長官は、中国とベトナムが領有権を争う南シナ海西沙諸島の周辺で、ベトナム海上警察の巡視船など2隻が中国当局の船に体当たりしたと説明しました。
 また、現場海域ではベトナム海上警察の船中国当局の船が多数とどまっていて今もにらみ合いを続けているということです。


 一方、中国外務省の華春瑩報道官は7日の定例会見で、ベトナムとの間で衝突があったかどうかについては確認を避けたうえで「ベトナム側が中国企業の正常な活動を妨害することは、中国の主権を侵害し、国際法と国際関係の基本規範に反するもので、中国側は絶対に受け入れられない」と述べました。


 ベトナム政府は中国国有の石油会社が今月から西沙諸島の周辺で海底の掘削を一方的に進めていると指摘し、現場海域はベトナム排他的経済水域だとして強く反発しており、今回の衝突をきっかけに双方の間の緊張が一段と高まっています。