玉虫色の 連合談話 消費税増税には触れず

社会保障・税一体改革関連法案の衆議院可決にあたっての談話

日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行


1.  6月26日、衆議院本会議において社会保障・税一体改革関連法案が賛成多数により可決された。但し、重要法案であるにも拘わらず与党内から反対が出たことは誠に遺憾である。今後は参議院での審議となるが、与野党は真摯な議論を通じて国民への理解をはかり法案を早期に成立させるよう、求める。


2.  社会保障改革については、参議院での法案成立後、社会保障制度改革国民会議において結論を得て、「全世代支援型」の社会保障制度構築に向けた改革を国民合意の下で進めるべきである。
 税制改革に関しても、2013年度税制改正へと先送りされた所得税や資産課税の見直しについては、与野党で建設的な議論を行い、所得再分配機能の強化を含めた抜本改革に向けて結論を得なければならない。


3.  政権・与党である民主党は早期に体制を立て直すとともに、所属する国会議員一人ひとりは与党としての責任を改めて自覚して対応すべきである。2025年には高齢化率が30%を超える見込みであるなど、世界に類を見ない少子高齢化が急速に進行している。社会保障と税の一体改革を通じた、将来においても国民が安心できる持続可能な制度の構築が、急務である。


4.  連合は、引き続き「働くことを軸とする安心社会」をめざし、「新21世紀社会保障ビジョン」「第3次税制改革基本大綱」で掲げた連合の考え方を政府・与野党に働きかけるとともに、各職場・地域で一体となった運動を展開し、その実現に全力で取り組んでいく。