経済成長も大事ということ。

 英首相 緊縮継続し経済成長政策も
NHK5月9日 9時31分

 イギリスで行われた地方選挙で大敗した保守党のキャメロン首相は、厳しい景気が続くなかでも財政赤字の削減が欠かせないとして、緊縮策を継続する一方、国民の不満の高まりを受け、経済成長を促す政策にも力を入れる考えを強調しました。

 イギリスでは、今月3日に行われた地方選挙で、連立を組む与党・保守党と自由民主党議席を大幅に減らして大敗し、野党・労働党などから厳しい緊縮策を続ける連立政権に対し、政策の見直しを求める声が強まっています。

 こうしたなか、キャメロン首相は8日、自由民主党のクレッグ副首相と演説を行い、「財政赤字を減らすための難しい決断を変えるわけにはいかない」と述べ、厳しい景気が続くなかでも緊縮策を継続する方針を示しました。
その一方で、キャメロン首相は国民の不満の高まりを受け、企業の設立の支援など経済成長を促す政策にも力を入れる考えを強調しました。
 
 ヨーロッパでは、ユーロ圏の各国が信用不安を解消するため厳しい緊縮策による財政再建を進めていますが、その結果、景気の悪化が進んだことに国民の不満が高まり、フランスやギリシャで政権が退陣に追い込まれています。
ユーロを導入していないイギリスでも、緊縮策に伴って雇用や消費への影響が広がっており、キャメロン政権も財政再建を進めながらいかに経済成長を図るかという難しい課題を突きつけられています。