民主党代表選は 政治理念の争い


辻恵氏(民主党衆院議員)HPより

 9月14日の代表選挙に向けてマスコミ報道がかまびすしくなっています。しかし、本当に何が問題かに関する正鵠を射た報道は殆どありません。いわく、首相をこれ以上コロコロ替えたら外国から侮られることになり日本の恥だ、政治とカネの問題がある中で小沢が立候補したり勝利したりすると国民から民主党が愛想を尽かされる、等々。

 しかし、これらは、昨年の政権交代が何のためにあり、民主党の存在意義は何なのかを見落とした極めて皮相な見方と言わざるを得ません。二進も三進も行かなくなった日本の国と社会の仕組みを根本から覆して組み立て直して欲しい、という期待を民主党が受けたからこそ政権交代が実現出来たのであり、この変革に向けて民主党が闘わない限り民主党は何の価値もないと言っても過言ではないのです。

 小沢前幹事長に対する西松建設水谷建設からの金銭授受の疑惑は、東京地検特捜部の数年にわたる捜査の結果立件出来ないことで既に決着済みであり、現在検察審査会で審査中の政治資金規正法違反事件は、不動産取引の代金決済と登記移転が年を跨ったため収支報告を前年ではなく翌年にしたという点を捉えた全くタメにする言い掛かりであって、自民党政権時代に問題になった日歯連事件等の政治とカネとは質的に全く異なるものです。

 今日の日本の政治状況がピンチだと思うのは、多くのマスコミと政治家が、明らかに質的に異なる事実を理解せずムード的に一緒くたにして小沢前幹事長を非難していることです。理解した上で政敵を貶めるために敢えて違いに気付かない振りをして立ち回るのならまだ話は分かりますが、内閣の中枢部をはじめ本気で信じて言っているように思えてなりません。だとすれば、こんなに簡単な問題ですら正確に分析認識出来ない人達に、面従腹背の官僚との困難な闘いや高度な政治判断が要求されるタフな外交交渉を任せられる筈がありません。 

 マニフェストは政策の集積であって個々の政策が修正されたり変更になったりするのは現実政治では当然ありうることですが、マニフェストの根底にはこれまでの官僚主導の政官業癒着は許さないという理念、思想が厳然と存在します。従って、マニフェストの根底にある理念、思想に反する政権運営は、政権交代の意義の否定以外の何物でもありません。 

 今回の民主党代表選挙の真の争点はまさに、マニフェストの根底にある理念、思想を否定するのか、それともこれを堅持し発展させるのか、にあります。リアリストとは現実との妥協と同義であり、政治とは未来に対する理念や思想を語ることでなければなりません。

 民主党をまともな政治路線に引き戻して、昨年の政権交代で端緒についた本来の政治革命に向けて全力を尽くします。

辻恵民主党衆院議員 ホームページ
http://www.tsuji-ganbaru-sakai.jp/

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