世論調査のいいかげんさ


【W杯決勝トーナメント1回戦 日本0―0(PK3―5)パラグアイ】試合後の会見で続投の可能性を聞かれた岡田監督は「おそらく、もうやることはないと思う」と退任する意向を表明。「日本人としての、アジア代表としての誇りを持って最後まで戦ってくれた。誇りに思っている」と選手たちにねぎらいの言葉を送った。

 大手検索サイト「YAHOO!」が開設したW杯特設サイトのアンケートによると、代表が発表された5月10日の岡田監督の支持率はわずか32%。2週間後、辞任騒動が起こった25日の韓国戦後には16%にまで落ち込んだ。

 だが、ボロボロだったチームを立て直し、W杯初戦のカメルーン戦に勝って勢いに乗ると、支持率は一気に78%まで上昇。デンマークを下し2大会ぶりの決勝トーナメント進出を決めてからは、約90%の支持率を勝ち取っていた。

 評価は一変したが、当の岡田監督は何も変わらなかった。「これだけ変わるということは、負ければまた変わるということ」。 世論に惑わされることなく、当初からの目標であったある4強入りを追い求め続けた。