裁判記録 今度はまともな司法判断 飲酒運転を撲滅しよう

2009.8.27 産経新聞

 飲酒運転による懲戒免職は厳しすぎるとして、元岩手県職員の男性=同県花巻市=が県に処分取り消しを求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁は2009年8月27日、請求を退けた1審盛岡地裁判決を支持、男性の控訴を棄却した。

 男性側は「33年間、誠実に職務に当たり、事故を起こしてもおらず、1〜6カ月の停職が相当」と主張したが、小磯武男裁判長は「社会通念上、著しく妥当を欠く処分とは認められない。ほかの公務員の処分で停職にとどまった例は、呼気中のアルコール濃度が本件に比べ格段に低く、事情が異なる」と退けた。

 判決によると、岩手県盛岡地方振興局の課長だった男性は2007年7月、盛岡市で同僚らと飲酒後、乗用車で帰宅途中に酒気帯び運転が発覚、罰金約20万円の略式命令を受けた。県は男性を懲戒免職処分とした。


☆参考エントリー 裁判記録 裁判員裁判ならどうだろうか 「酒飲みに甘い司法判断」(2009年8月5日) 
http://d.hatena.ne.jp/makyabery/20090805/1249451917