花組 バウホール班も大活躍

 2009年7月9日(木)〜7月20日(月)花組宝塚バウホール公演 バウ・プレイ『フィフティ・フィフティ』作・演出/石田昌也氏。解説= 「フィフティ・フィフティ」とは「五分五分」「半々」・・・、転じて「お互い様」「持ちつ持たれつ」の意味。現代のアメリカ。現代社会から隔離された山間の寒村。村人たちはスロー・ライフを満喫しているが、彼らの悩みは村が過疎化していること。そんな村に、ある事件に巻き込まれ、組織から追われる身となった二人の若者が逃げ込んでくる。一人はプレイボーイの二枚目で、結婚詐欺まがいのことは日常茶飯事。もう一人は建築コンサルタントとは名ばかりで、下請け会社のトンネル会社のそのまた下のダミー会社で使いっ走りをしている示談屋の男。大都会の生活に傷付き疲れ果てた二人の青年と「テンポはずれの村人たち」との心温まる“珍交流”を通じて、物語は予期せぬ方向に展開していく・・・・・・。痛快!ハートウォーミング・ストーリー。


    



プレシャス!宝塚 2009年7月13日 日刊スポーツ記者・土谷美樹氏評

 花組の男役スター華形ひかる(はながた・ひかる)さん、真野すがた(まの・すがた)さんがW主演するバウホール公演「フィフティ・フィフティ」が開幕した(2009年7月20日まで)。現代社会の歪みを巧みに描いた軽いタッチの作品で1999年入団、同期(第85期)生2人の息の合った掛け合いと力強いコーラスは必見だ。

 目鼻立ちのくっきりした華やかなルックスで人気の華形さんと、長身で涼しげな印象の真野さん花組を支える同期の男役スター2人が主演コンビを組み、息の合った演技を見せている。

 舞台は現代のアメリカ。ルックスも考え方も最先端だが、現代社会からは弾き出された若者2人が、ひょんな事から廃村危機に直面する過疎の村に住むことになり、村人と交流する中で本来の姿を取り戻すまでを描く力作。

 孤児院育ちで幼なじみの2人は、今やインチキ不動産ブローカー(華形さん)と結婚詐欺師(真野さん)として生きていた。マフィアにスカウトされても「上下関係が面倒くさい」と断るほどの男たち。ある事件に巻き込まれ、逃げついた先が過疎の村だった。アウトローでも必要としてくれる人がいるだけで、真人間になろうとする2人。やがて過疎の村でそれぞれ“彼女”を見つけることになるのだが、最後にはクスッと笑わせる落とし穴が潜んでおり最後まで飽きさせない。

 華形さんと言えば先日、宙組トップスターになった大空祐飛(おおぞら・ゆうひ)さん主演の「銀ちゃんの恋」で準主役ヤスを好演。つかこうへい氏原作の「蒲田行進曲」をミュージカル化したもので、映画では平田満が演じた大部屋俳優を個性的に演じ演技の幅を広げた。一方の真野さんは大劇場公演「太王四神記」で青龍の神器の守り主・チョロでも見せたように、顔をほとんどマスクで隠していても際だつ存在感とスタイルの良さ、丁寧な役作りが印象的だ。ともに入団11年目。男役として充実期を迎えた2人の競演は見逃せない。



 ◇「フィフティ・フィフティ」 孤児院で一緒に育ち、お互いを熟知しているジョナサン(華形さん)とヴィクター(真野さん)。ジョナサンはインチキ不動産ブローカー、ヴィクターは結婚詐欺で生計を立てていた。ある日、裏組織の男に襲われ、もみ合っているうちにジョナサンの発砲した銃弾がその男に当たってしまった。慌てて車で逃げ出す2人。ついた先は過疎化が進み廃村危機にある「ベンソン村」だった。移住希望者と勘違いされ、ジョナサンは不動産管理専門の自治体職員、ヴィクターはイケメン牧師に仕立て上げられた。戸惑いながらも村人と交流を深めるうち、ジョナサンはクララ(白華れみ(しらはな・れみ)さん)と、ヴィクターはパメラ(華耀きらり(かよう・きらり)さん)といい雰囲気になるのだが…。


 ☆華形ひかる(はながた・ひかる)さん: 9月26日生まれ。東京都中野区出身。区立第十一中を経て1999年「ノバ・ボサ・ノバ」で初舞台。花組に配属。2005年11月29日(火)18時開演 宝塚大劇場新人公演「落陽のパレルモ」演出:稲葉太地氏。で新人公演初主役ヴィットリオ・ロッシ(貴族の父と平民の母を持つ軍人)役(本役は春野寿美礼(はるの・すみれ)さん)。2008年10月3日(金)〜10月15日(水)花組梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ公演・2008年10月20日(月)〜10月27日(月)花組日本青年館大ホール公演 つかこうへい氏原作の「蒲田行進曲」を元にした「銀ちゃんの恋」潤色・演出/石田昌也氏。では平岡安次(銀ちゃんにあこがれる大部屋俳優。通称ヤス)役を熱演。「階段落ち」も再現し話題に。身長168cm。愛称「みつる」。
 
宝塚歌劇支局081004 銀ちゃんの恋』」より引用。

 京都の撮影所を舞台に、自分が主役じゃないとダメな性格の銀ちゃんこと倉丘銀四郎(大空祐飛さん)と、その恋人で売れない女優の小夏(野々すみ花(のの・すみか)さん)そして銀ちゃんに憧れ、師匠と慕っている大部屋俳優のヤス(華形ひかるさん)の3人を中心に人情味あふれる物語が展開される。つかオリジナルの舞台ではなく深作欣二監督の映画版を参考にした作りで、宝塚らしく歌ありダンスありのミュージカルに仕立てている。ドラマの一番の要となるヤス役は華形が演じた。二枚目タイプの華形さんとはかなりイメージの異なる役であることから、不安だったのだが、ヒゲを蓄えたりして外見から工夫、ヤスの限りない優しさを彼女なりにうまく表現、予想以上の成果。ラストのクライマックス、階段落ちの前後もなかなか見せた。


 ☆真野すがた(まの・すがた)さん: 7月12日生まれ。神奈川県横須賀市出身。清泉女学院を経て1999年「ノバ・ボサ・ノバ」で初舞台。月組に配属となり2005年10月18日(火)18時開演 宝塚大劇場新人公演「JAZZYな妖精たち」演出:荻田浩一氏。で新人公演初主役パトリック・ゲール(下院議員候補)役(本役は瀬奈じゅん(せな・じゅん)さん) 。2006年8月、花組に異動となり2008年2月7日(木)〜2月17日(日)花組宝塚バウホール公演  宝塚バウホール開場30周年 バウ・ワークショップ『蒼いくちづけ』−ドラキュラ伯爵の恋− 作・演出/小池修一郎氏。でドラキュラ伯爵を演じバウ初主役を務めた。身長173cm。愛称「めお」。


宝塚歌劇支局080216 蒼いくちづけ〜ドラキュラ伯爵の恋』」より引用。

 作・演出の小池氏が萩尾望都原作の「ポーの一族」のオマージュとして書きおろしたのは、ドラキュラ伯爵が120年前に恋した女性を求めて現代に甦るというストーリー。1幕が過去、2幕が現代というわけ。単純でわかりやすく、しかも面白い。そして宝塚の基本テーマ、永遠の愛についてもきっちり言及されていて、きちんと「エリザベート」につながっているのも興味深い。
 今回はワークショップということで前回(1987年星組(初演)2月28日(土)〜3月15日(日)に宝塚バウホールにおいて上演された。好評につき、1987年10月10日(土・祝)〜10月12日(月)に東京日本青年館でも再演された。主演は紫苑ゆう(しおん・ゆう)さん)にもまして若手中心の公演だが、主演の真野さんは今年で入団10年目。初演時の紫苑さんと同じという。月組から花組に異動、初めての大役で、やっと出番がきたという感じ。紫苑さんに似てノーブルな雰囲気を漂わせ、歌も聴かせるが、男役としての見せる工夫が単調。




1247350853*それでも投票に行こう

 民主主義は実に面倒くさいもの。自分の思うことが政治に反映しない。しかし、民主主義を放棄したときドイツのナチスが誕生した。民主主義のようで選挙のない中国のウイグル族チベット族の現状をみれば。100%の民意を映し出すことはできないがそれでも選挙で誰かを選ぶことで民主主義をまもることができる。今日は日本最大の地方選挙です。誰に投票してもいいから投票に行こう。


 選挙区名=東京都議会議員選挙(090712:15時) 当日有権者数=10,469,729人 投票者数=3,059,019人 投票率=29.22% 前回投票率25.35% (+3.87%)
2009年7月12日投開票の東京都議会議員選挙で、都選挙管理委員会は同日、期日前投票の速報値を発表した。都全体で875,195人で、2005年の前回(477,949人)に比べ1・83倍となった。投票率に換算すると約8.36%に相当する。

選挙区名=東京都議会議員選挙(090712:確定) 当日有権者数=10,469,729人 投票者数=5,705,441人 投票率=54.49% 前回投票率43.99% (+10.50%)