陽月華(ひづき・はな)さんについて 3


 2004年 2月『1914/愛』では、ヒロイン・アデルのルームメイト、クロディーヌ役を伸びやかに演じた。☆2004年02月20日(金)〜03月28日(日)星組宝塚大劇場公演・2004年05月07日(金)〜06月06日(日)星組東京宝塚劇場公演 宝塚グランドロマン『1914/愛』作・演出:谷正純氏。アリスティド・ブリュアン(シャンソン歌手):湖月わたる(こづき・わたる)さん。(新人公演:柚希礼音(ゆずき・れおん)さん) アデル(オペラ歌手志望の娘)/謎の伯爵夫人:檀れい(だん・れい)さん。(新人公演: 陽月華さん)。

 ☆2004年03月09日(火)星組宝塚大劇場・2004年05月18日(火)星組東京宝塚劇場 「1914/愛」新人公演では、主演のアデル役を演じ、純粋に夢を追うひたむきなヒロイン像を体現した。

 宝塚歌劇支局040321』  宝塚歌劇が誕生した1914年のパリを舞台に、ロートレックのポスターにたびたび登場する実在の歌手アリスティド・ブリュアンをモデルにした星組による宝塚グランド・ロマン「1914/愛」(谷正純氏作、演出)新人公演がこのほど宝塚大劇場で行われた。宝塚久々の大型スター候補生と入団当初から期待されている柚希礼音さん。今年ではやくも入団6年目となり、新人公演の主演は「王家に捧ぐ歌」以来2度目となる。もともとダンスの実力に秀で、本公演のショーでも抜擢が続いているが、今回の新人公演はこれまで課題だった歌唱力の成長が著しく、今後がさらに楽しみな存在となった。相手役のアデル本役・檀れいさん)に扮した陽月華さんも成長株の一人。昨年は「雨に唄えば」のヒロイン役に抜擢され、熱演したが、今回もオペラ歌手を夢見る女性をけなげに演じた。ただ、セリフに抑揚がなく聞いている方がしんどくなるのはつらいところ。もう少し肩の力がぬけるとさらによくなると思う。歌唱力も課題だ。

TAKARAZUKA SKY STAGE  『1914/愛(東京・新人公演)』 放送予定:2009年06月20日10:00〜 (110分)。

 '04年星組東京宝塚劇場・新人公演。作・演出は谷正純氏。新人公演担当は児玉明子氏。柚希礼音さん、陽月華さん。モンマルトルの酒場「ル・ミルリトン」には、経営者で歌手のアリスティド(柚希さん/本役は湖月わたるさん。以下同じ)目当てに、詩人のアポリネール(彩海早矢さん/貴城けいさん)、画家のモディリアーニ(綺華れいさん/大和悠河さん)、ユトリロ(麻尋しゅんさん/真飛聖さん)など、若く貧しい芸術家たちが毎夜集まっていた。ある夜、店に「謎の伯爵夫人」と呼ばれる女性(陽月さん檀れいさん)がロシア大公を伴って現れる。彼女は若い芸術家に支援者を紹介していたのだ。ところが大公の尊大さにアリスティドが怒りだしたとき、彼女も同調して「ラ・マルセイエーズ」を歌い出した…。


2004年

☆2004年10月01日(金)〜11月08日(月)星組宝塚大劇場公演・2004年11月26日(金)〜12月26日(日)星組東京宝塚劇場公演 歌劇『花舞う長安玄宗楊貴妃井上靖楊貴妃伝」より 作・演出:谷正純氏。併演はグランド・ショー『ロマンチカ宝塚'04−ドルチェ・ヴィータ!−』作・演出:荻田浩一。『花舞う長安』では、皇帝の愛を求め争う梅妃を情熱的に演じあげた。
☆2004年10月19日(火)星組宝塚大劇場・2004年12月07日(火)星組東京宝塚劇場 新人公演「花舞う長安」では、ヒロインの楊貴妃(玉環)役を豊かな感性で演じ、運命に翻弄される絶世の美女を舞台に息づかせた玄宗唐王朝・第6代皇帝)は柚希礼音さん(本役は湖月わたる(こづき・わたる)さん)。楊貴妃〈玉環〉(玄宗の妃)を陽月華さん(本役は檀れいさん)。



2005年


 ☆2005年02月02日(水)〜02月24日(木)星組中日劇場公演 三井住友VISAシアター グランド・ロマンス『王家に捧ぐ歌―オペラ「アイーダ」より―』脚本・演出:木村信司氏。女官アウウィル役

☆2005年05月13日(金)〜06月20日(月)星組宝塚大劇場公演・2005年07月08日(金)〜08月14日(日)星組東京宝塚劇場公演 宝塚ミュージカル・ロマン『長崎しぐれ坂』−榎本滋民作「江戸無宿」より− 脚色・演出:植田紳爾氏。陽月華さんは柳麗(芳蓮=白羽ゆりさん=の友人)役。

 ☆2005年09月30日(金)〜10月11日(火)星組シアター・ドラマシティ公演『龍星』‐闇を裂き天(あま)翔けよ。朕(ちん)は、皇帝なり‐ 作・演出:児玉明子氏。の花蓮(かれん)役では、勝気な女剣士を凛々しく演じあげた。

 (「宝塚歌劇支局」051008)  物語は近隣諸国との争いが絶えない中国・宋の時代。金国との戦乱の最中、日食の最中に、皇帝(高央りおさん)の側室狄妃(てきひ)(音花ゆりさん)が男児を出産する。皇帝はその子を龍星と名付け、皇位を継がせようとする。しかし正室(朝峰ひかりさん)の嫉妬を買い、命を狙われる破目に。そこで李宰相(磯野千尋さん)は自分の子を龍星と入れ替えて人質として金に送ることにする。ところが、金の将軍(星原美沙緒さん)は送られてきた龍星(李宰相の息子)を戦争孤児と入れ替えて、金国のスパイとして育てあげる。

 中国映画の「HERO」の要素を織り込み、香港映画「インファナル・アフェア」のアイデアをも取り込んだあたり、いかにも児玉氏らしいが、ダブル入れ替えという発想が効いている。宋に帰った偽龍星が李宰相からそのことを見破られるというサスペンスもうまい。
 その偽龍星に扮するのが安蘭けいさん。孤児だったことから自分の本当の名前も知らず、龍星として育てられた屈折した青年の心理を巧みに表現。難役を自分のものにしている。歌唱も安心して聴いていられた。

 柚希礼音さんは、李宰相の子供として育てられる本物の龍星役。自分が龍星だと知って、偽龍星に対決を迫るシーンが見せ場だ。持ち前のシャープな動きで見せる。その恋人、金の女剣士、花蓮に扮するのが陽月華さん。ハツラツとした剣士ぶりで好演。