舞台『焼肉ドラゴン』

6月12日(金)の放送内容
22時30分 NHK教育テレビ
案内役: 礒野 佑子アナウンサー
情報コーナー「日韓演劇界で絶賛された作品の魅力」
日韓合作演劇の舞台「焼肉ドラゴン」は、2008年度の日本の主要な演劇賞を総なめにし、韓国でも大絶賛された。
昭和45年頃の関西を舞台に、焼肉屋を営む在日コリアン家族と、店に出入りする人々との交流を通し、笑いと悲哀を織り交ぜながら生き生きと描かれた作品である。脚本を書いた鄭義信(チョン・ウィシン)さんは、「在日コリアンの歴史の重みと痛みに正面から向き合い、完成度の高い作品に仕上げた劇作術は見事である」と評された。見どころを紹介し、鄭さんに作品への思いなどを聞く。
※受賞した作品賞は「朝日舞台芸術賞グランプリ」、「読売演劇大賞・優秀作品賞」「韓国演劇評論家協会の選ぶ 2008年 今年の演劇ベスト3」、鄭義信さんへの個人賞は「紀伊國屋演劇賞個人賞」「鶴屋南北戯曲賞」「芸術選奨文部科学大臣賞」。
劇場中継「焼肉ドラゴン」
万国博覧会が催された1970年、関西地方都市。高度成長に浮かれる時代の片隅で、「焼肉ドラゴン」の赤提灯が今夜も灯る。
店主・金龍吉は太平洋戦争で左腕を失ったが、それを苦にすることなく淡々と生きている。家族は、先妻との間にもうけた二人の娘、後妻・英順とその連れ子、そして英順との間に授かった一人息子。ちょっとちぐはぐな家族たちと、滑稽な客たちで、今夜も「焼肉ドラゴン」は賑々しい。ささいなことで泣いたり、いがみあったり、笑ったり……。
そんな中、「焼肉ドラゴン」にも、次第に時代の波が押し寄せる…。
<作> 鄭義信 <翻訳> 川原賢柱 <演出>ヤン・ジョンウン/鄭 義信
<出演>千葉 哲也、粟田 麗、占部 房子、若松 力、パク・ションチョル、山田 貴之、水野 あや、チュウ・ウォンシル、笑福亭 銀瓶 ほか
<収録>
2008年4月26日 新国立劇場 小劇場