前半で相手投手を崩せず 15勝19敗1分

阪神タイガース公式ファンクラブ [2009/05/16]

■2009/5/16 試合結果 対ヤクルト 6回戦(1勝5敗) 神宮

神|001 000 000|1
ヤ|000 103 00x|4

勝:館山4勝0敗0S
S:林昌勇0勝0敗13S
敗:福原2勝3敗0S
HR:デントナ ソロ7号、宮本ツーラン2号
神:福原-渡辺-阿部-筒井
ヤ:館山-林昌勇

サンスポ

 (セ・リーグ、ヤクルト4−1阪神、6回戦、ヤクルト5勝1敗、16日、神宮)何やっとんや! 阪神は16日、ヤクルト戦(神宮)に1−4で逆転負けし、連敗。借金は再び今季最多タイの「4」となり、4位タイと後退。首位・巨人とは今季最多の9ゲーム差に広がった。15日に起爆剤として再昇格させたケビン・メンチ外野手(31)は、4打数無安打。2試合連続快音はなく、試合後に虎党のストレスが爆発した。
「恥を知れ!」「ふざけんな!」。情け容赦のない罵声が、三塁側スタンドから真弓監督へ投げつけられた。「なんとかして…」という嘆願が圧倒的だった前夜とは大違い。虎党のやりきれない思いを、少しうつむきながら、黙って聞くことしかできなかった。
 「今は攻撃のリズムができていない。ただ、こういう時期もある。『点を取っていく』ということを考えていかないと、なかなか(調子が)上がっていかない」
 やり場のないイライラが“暴発”した。1点先制した直後の3回2死2、3塁。カウント2−1からフォークを振りにいったメンチのバットは止まったかに見えたが、佐々木1塁塁審の判定は『空振り三振』。納得がいかない助っ人はバットを放り投げ、ヘルメット、手袋を続けざまにグラウンドに投げ捨てた。指揮官も「あれはかわいそうだった」と同情したほどだ。
 「タイミングが合いかけているが、打者はヒット1本出るか出ないか。何とか早く1本出して、乗っていってくれるかでしょうね」
 メンチを使うな! 周囲からは怒りの声も聞こる。上り調子の桜井を使う手もあるが、指揮官は敢えて抗う理由がある。「1発出たら変わるかもしれない。夏場くらいから、キレが出てくるはず」−。本来、スロースターターのメジャーリーガー。5月半ば、そろそろ爆発の予感がある。助っ人の豪打で、低迷打線を活性化させる可能性にかけたが、4タコ。2試合続けて空回りに終わった。
 5月は4勝8敗。8敗のうち3試合が完封負けで、4試合は1得点のみ。得点力不足は深刻。2004年以来となるヤクルト戦5連敗。17日は交流戦前の最後の試合。次に燕と顔を合わせるのは7月3日(甲子園)だ。

 「(調子が)上がっていくようがんばります」

 指揮官は、絞り出すようにバスへと乗り込んだ。歓喜に満ちた虎声に背中を押され、パとの戦へ−。打って、勝って負のイメージを断ちきるしかない。(野下 俊晴)