安蘭(あらん)けいさんと遠野(とおの)あすかさんが宝塚大劇場でサヨナラ公演千秋楽2

 宝塚歌劇星組公演ミュージカル「My dear New Orleans―愛する我が街―」、レビュー「ア ビヤント」が3月9日、宝塚大劇場で千秋楽を迎え、安蘭けいさん、遠野あすかさんのトップコンビが本拠地に別れを告げた。

 安蘭さんはレビューで出身地・滋賀県のアイドル“ひこにゃん”を髪飾りに付けて登場するサービスぶり。「私のアイデアです。千秋楽に印象に残ることをしたかった」と、ファンを楽しませた。最後は緑の紋付きはかま姿でパレード。小雨の中を約6000人のファンが劇場を取り囲み、名コンビの退団を惜しんだ。東京公演は3月27〜4月26日に東京宝塚劇場で行われる。(2009年3月10日スポーツ報知)

本拠地に別れを告げた安蘭けいさん 


 宝塚歌劇団星組トップ・安蘭けいさんのサヨナラ公演「My dear New Orleans/ア ビヤント」の宝塚大劇場公演が9日、千秋楽を迎えた。

 明るいキャラだけに、「何か印象に残る千秋楽にしたい」と、仕掛け満載。ショーでは「滋賀県出身なので」と、同県のゆるキャラひこにゃんの人形をかぶって登場。爆笑をさらった。

 本公演後には、さよならショーがあり、星組異動後初出演した「花吹雪 恋吹雪」のナンバーなど思い出の主題歌をずらり披露。最後の大劇場に自慢の歌声を響かせた。「歌えなくなるし、できるだけ泣かないでおこうと決めていた」というが、やはり感極まった様子。「見送ってくれる組のみんなや、お客様の泣き顔を見ると…」と声を詰まらせた。超満員の観衆からは「とうこ(安蘭さんの愛称)さんサイコー」、「やめないで!」の声が響いた。

 歌劇団の正装・緑のはかまで臨んだ恒例の花の道パレードには、実にファン6000人が集結。別れを惜しんだ。

 同時退団する娘役トップ・遠野あすかさんも「今まで見送る側の方が悲しいと思っていたが、今この場所に立つと…」と涙。盛大な拍手を受けた。

 安蘭さん、遠野さんら10人は同演目の東京公演千秋楽の4月26日で退団する。(スポニチ

 3月9日に千秋楽を迎えた、宝塚歌劇団星組トップスター、安蘭けいさんのサヨナラ公演「My dear New orleans」「ア ビヤント」。安蘭さんのほかに、相手役の娘役トップスター・遠野あすかさん、男役スターの立樹遥さん、和涼華さん、麻尋しゅんさん、そして朝峰ひかりさん、紫蘭ますみさん、涼乃かつきさん、星風エレナさん、一輝慎さんの計10人が同時に退団した。

 通常のショーで、レビューの華に扮した安蘭さんは、髪飾りに滋賀県の人気ゆるキャラひこにゃん』をつけて現れ、大ウケ。「千秋楽に印象に残ることをしたいと思って、私の出身地のアイドルをつけました」と会見で説明した。

    


 サヨナラショーはまず、安蘭さんが大階段より登場して「花吹雪 恋吹雪」を歌い、「El Cumbanchero」では男役28人と一緒に歌い、踊る。退団者メドレーのあと、安蘭メドレーとなり、「スカーレット・ピンパーネル」で変装したグラパンに扮して、「鷹のように」を披露した。「ショーの『ア ビヤント』がサヨナラ・モード。明るくしたかったのでグラパンを出した」そうだ。
 その衣装を脱ぐと、今度は「雨に唄えば」の主題歌「Singin,in the rain」や、韓国公演のときにハングルで歌った「ポゴシプタ(会いたい)」、「エル・アルコン−鷹−」など思い出の歌を次々に歌った。「ROSE」のときは客席に配られたペンライトが揺れ、次期トップスターの柚希礼音さんが歌う「星を継ぐ者」をバックに、安蘭さんが銀橋から白バラを客席にまく。最後は全員で「ひとかけらの勇気」の合唱だ。

 退団者は全員、黒紋付きに緑の袴の正装で大階段を降りた。最初は麻尋さんで「7年間、舞台人として幸せでした」。和さんは「この大劇場の空間が大好きでした」、立樹さんは「16年間の宝塚生活。最後まで笑顔でがんばりたい」と、それぞれあいさつ。遠野さんは「12年間、決して平坦ではなかった。とても寂しいです」と涙ぐんだ。

 最後に降りてきた安蘭さんは「19年間、長い夢を見てきました。この空間にいる全員が、私に夢を信じる力を与えてくれた」というと、客席から「やめないで!」の声が飛ぶ。「それは無理ですが、そういっていただいて最高に幸せです」と笑顔をみせた。

 退団会見では「本当に幸せな1日でしたが、大劇場が最後と思うと寂しくて。芝居のときからグッときて、見送ってくれるみんなの顔をみられなかった」と明かし、柚希さんが新トップになる星組に対しては、「私の時とはまた違った星組を、自由に作って欲しい」とエールを送った。

 手形披露のあとはサヨナラパレード。小雨降る中、安蘭パパも加わった約6000人のファンに見送られ、紺色の外車のオープンカーに乗って、慣れ親しんだ本拠地の宝塚に別れを告げた。(産経)