Jリーグ ガンバ大阪サポーターだけの問題じゃない!

 産経新聞より引用です。

 5月17日午後4時ごろ、サッカーJリーグ(J1)の浦和レッズガンバ大阪の試合が行われた埼玉スタジアム2002(さいたま市緑区)の観客席で、両チームのサポーターが水を入れた風船など物を投げ合ったり、ヤジを飛ばし合ったりするトラブルがあった。大阪側サポーターの30代男性1人が右足首にけが。浦和東署が、トラブルやけがの原因について調べている。

 同署などによると、トラブルが起きたのは試合終了直後。試合は約5万7000人のサポーターが観戦し、浦和側約2万人、大阪側約1500人が残っていた。両者の観客席はフェンスで仕切られていた。

 その後、両者は話し合って和解、午後7時ごろに解散したという。同日の試合は、3−2で大阪が勝っていた。

 浦和がエンゲルス監督体制になってリーグ戦で初めて喫した黒星は、後味の悪いものとなった。試合後、敵地のピッチ中央で輪になり勝利を喜ぶG大阪の“非礼”に浦和側が反発して、言い合いに。スタンドでは両サポーターが物を投げ合い、小競り合いに発展。客席から約4メートル下に転落してけがをした男性もいた。

 ここ数年、優勝争いを演じてきたライバル同士の一戦。試合前からサポーター同士がやじり合うなど、火種はくすぶっていた。油を注いだのが岡田正義主審の判定だ。前半終了間際、浦和ボールに見えたスローインはG大阪が素早くボールを投げ入れて、そのまま2点目に結びついた。ゴールは認められ、場内は騒然となった。G大阪の選手が10人しかピッチにいないのに後半が開始されるなど、不可解な判定が続いた。ある選手は「こんな試合がJリーグは多すぎる。審判が主役になっている」と吐き捨てた。

 試合後、怒りの収まらない浦和サポーター約5000人が出口を取り囲み、G大阪サポーター約1000人が約3時間、スタジアム内に閉じこめられた。パトカー約20台も出動する「埼玉スタジアムでは初めて」(関係者)の事態に。J1中断を前にした有力チーム同士の大一番で、肝心のプレー以外が目立つのは、あまりに寂しい。

浦和レッズの公式報告と謝罪と対応

17日(土)ガンバ大阪戦での出来事について  

 17日(土)に埼玉スタジアムで行われたJリーグ第13節、浦和レッズvsガンバ大阪において、モノ投げをきっかけにスタンド内外が混乱する出来事が発生したことについて、お詫びとご報告をさせて頂きます。

 1.家族連れの多いファンエリアに向かって断続的にモノが投げ込まれたことなど不快な思いをされた弊クラブのファン・サポーターの皆様、安全確保のためとはいえ試合終了後スタンドに長い時間待機していただくなど不便を強いることになったガンバ大阪のファンの皆様に対して、主管クラブとして心からお詫び申し上げます。また、ガンバ大阪のファンの男性が3メートル下のスタジアム内の溝に誤って転落しけがを負われました。さらに、取材中の記者の方がサポーターにシャツを破られるという事態も発生しました。心からお見舞い申し上げます。

 2.主な概要
(1)試合前からゴール裏ビジターエリアのガンバ大阪サポーター数名が水風船、ペットボトルなどを、緩衝地帯をはさんで隣接する弊クラブゴール裏エリアに断続的に投げ込みました。緩衝地帯のフェンスによじ登ったり激しく揺する行為も続きました。弊クラブのファンの女性やお子様にモノが当たるなどの被害を受けました。この時点では弊クラブエリアからはモノの投げ返しなどはありませんでした。
(2)試合終了後は、両クラブのサポーターがモノを投げ合う状態に拡大しました。フェンスは一部なぎ倒されました。
(3)その後、弊クラブのサポーターやファン約1万人が、ガンバ大阪サイドのスタンド外に集まりました。ガンバ大阪サポーターの横断幕や太鼓が破損されるなどの行為がありました。
(4)安全確保のため、ガンバ大阪サポーターの方約800名にはいったんスタンドにお戻りいただきました。別に手配したバスで近隣の駅までお送りさせていただきましたが、安全確認のためとはいえ、試合終了から最大3時間半もの間、お待たせすることになりました。その間、両チームサポーターの代表が話し合い、今回の事態のきっかけを作ったとしてガンバ大阪のサポーターが謝罪し混乱は収束しました。
(5)詳細の事実関係につきましては新たに判明し次第、必要に応じてお知らせいたします。

 3.試合開始前から一般ファンの多いエリアへの断続的なモノの投げ込みがあり、警備体制強化などの対策を講じましたが、結果として事態の拡大を防止できず、多くの方にご迷惑をお掛けしました。収拾に時間がかかったことも含め弊クラブの試合運営面での不手際であり、主管クラブとして厳粛に受け止めその責任を深く反省しております。

4 .今回の出来事は安全で快適なスタジアムづくりを進めるJリーグの理念と反するものです。弊クラブでは近年「モノ投げは悪い行為」との文化が根付きつつあります。一般のファンに向かってモノを投げつけることはサポートとは無縁の卑劣な行為です。また、経緯を問わず相手サポーターの太鼓や横断幕を破損させることも許される行為ではありません。破損させた実行者は是非名乗りあげていただきたくお願いします。被害者の方にお詫び申し上げるとともに、ガンバ大阪のご協力をいただきながら誠実に対応をさせていただきたいと存じます。

 5.弊クラブは、運営責任を重大に受け止め、緩衝地帯拡大やセキュリティチームの発足など警備体制を見直して参ります。クラブ内の危機管理体制をより強固にするための具体策についても検討致します。一部の心ない人々の行為により、ほかのファン・サポーターの皆様にはご不便をお掛けいたしますが、安全で快適なスタジアム運営を目指して参りますので、ご理解、ご協力をよろしくお願い申し上げます。「楽しみ・喜び」を求めてスタジアムにお越しいただいた罪のない多くのファン・サポーターの皆様が不安を感じ不快な思いをされたことについて、改めて心からお詫び申し上げます。


ガンバ大阪の公式報告と謝罪と対応 

5/17浦和レッズガンバ大阪埼スタの試合について 2008/05/18(日)

 昨日、埼玉スタジアムにて行われましたJ1リーグ第13節、浦和レッズVSガンバ大阪の試合にて発生した事柄につきましての謝罪とご報告をさせていただきます。

 まず初めに、昨日の試合にて試合の結果如何に関わらないところでガンバサポーターエリアから、レッズサポーターの皆様へ対しての挑発行為があり、その行為によって、様々な騒動に発展したことについて、サッカーの試合を観戦にご来場の多くの皆様に不快な思い、そしてご迷惑をお掛けしたことをガンバ大阪より深くお詫びいたします。

 事実として、試合開始前、ゴール裏席におきましてガンバサポーターエリアからレッズサポーターエリアへ様々な物の投げ込みがありました。 一部の心貧しいファンによる水風船投げ込み等の明らかに計画的と思われる悪質な行為は断じて許されることではなく、それによって怪我をされた方もいらっしゃいます。怪我をされた方、被害を被った皆様へ深くお詫びさせて頂くと共に、このようにご観戦の皆さまの安全を損なう行為が純粋にサッカーを楽しみたいとご来場された多くの観客の皆様の前で行われたことに深くお詫び申しあげます。

 現在、浦和レッズのご協力をいただき違反行為実行者を特定する為の事実関係を確認中で、特定でき次第、ご報告させていただきます。 今後ガンバ大阪はこのような悪質な行為を行う者はサッカーファンとは認めず、永久入場禁止等の厳しい処分を行ってまいります。

 また、試合終了後には、確実に安全な退出をしていただくように準備をしていたとはいえ、何もしていないサポーターの皆様まで巻き添えにし、長時間に渡りスタンドで待機させ混乱を招きましたことも重ねてお詫び申しあげます。 さらに、試合後、場外において行われておりました、サポーター同士の威嚇行為については特定できないものの、本来「サッカーを楽しむ」場が恐怖感を覚えるような場所になってしまったことについても深くお詫び申し上げます。

 また、試合終了直後にガンバ大阪の選手がピッチ中央で円陣を組んだことについてですが、配慮が足りない点があった行為だったことをお詫びいたします。浦和戦に限って実施したことではなく、純粋に試合に勝利した喜びを表現するものでありました。決して相手側を挑発する思いはなかったとはいえ、結果的に混乱を招いた一因になったことについては、深く反省しております。ガンバ大阪選手・スタッフ一同、深くお詫びいたします。

 Jリーグに加盟するプロサッカークラブとしてJリーグの理念反した騒動を巻き起こしたことについて、深く謝罪の意を表明させて頂くと共に、今後はホーム・アウェーにて、安全で快適に観戦できるスタジアムつくりを心がけてまいりたいと思います。
また、日本サッカー界の注目である「ナショナルダービー」とも称されるVS浦和レッズとの対戦の場におきまして、一般のサポーターの皆様、そして未来を担う少年少女に夢と希望を与える場にて不祥事を起こしたことにつきまして、心よりお詫びさせていただきます。


 起こってしまった不祥事は仕方がありません。ただ、ガンバ大阪のサポーターが悪いで事が終了してしまうなら違うのではないかと思う。試合やチームに情熱をささげるべきサポーターが、何か大きな勘違いの方向へ言っているような気がする。そして選手も監督・コーチも審判も、大きな曲がり角にさしかかっていることを胆に命じなければならない。