2008/5/5 試合結果 対中日 8回戦 ナゴヤドーム

 杉山の調子は本当に悪いが初回の猛打で救われた。昨年までは能見は「ノミの心臓」といわれていたが今シーズンは打者に思い切って投げ込んでいるので期待したい。

神|702 000 100|10
中|200 000 200|4

勝:杉山2勝1敗0S
敗:中田4勝2敗0S
神:杉山-能見
中:中田-長峰-金剛-高橋

スポニチ[ 2008年05月06日 ] より引用

 【阪神10―4中日】猛虎が敵地で天敵を粉砕した。阪神は5月5日の中日戦で初回、新井貴浩内野手(31)の先制打を皮切りに7得点を奪取。ナゴヤドームで7連敗中だった中田を攻略した。新井は3戦連続猛打賞もマーク。チームも今季初の2ケタ得点に加え、新井が打点を挙げた試合は14連勝と不敗神話を継続、また、開幕31試合を消化して連敗は一度もないという29年ぶりの“快挙”を成し遂げた。

 球に食らいつく。新井が日頃から口にする精神の一打を実践した。初回無死一、三塁。追い込まれた後、3球連続のファウルで粘ると8球目のフォークを左前にはじき返した。「チャンスだったんで何とか…。狙い球はありません。気持ちでね。どうしても先制点が欲しかったから」

 執念の先制パンチで中田のリズムを崩すと、矢野まで7者連続得点。計10人攻撃は28分間に及んだ。97年に開場されたナゴヤドーム阪神が演じた最大のビッグイニングだ。

 中田には昨季のCS第1Sを含め7連敗中。今季も4月に零敗を喫した。それが夢のような猛攻に、岡田監督のほおも緩みっ放しだ。「珍しいよ。初回からあんなに点取ることないからな」。

 ただチームは快勝の要因を単なる中田の不調とは見ていない。新井が「いい感じも悪い感じもなかった」と評せば、広沢打撃コーチは「こっちが変わった」と話した後に「中身は言えない。言ったらまた対策を立てられるだろう。まだ中田には借りがある」と続けた。今季も落合竜が3年ぶりのリーグVへ最大の関門となることは間違いない。総力を結集しての天敵撃破は単なる1勝以上の意味を持った。

 開幕から31試合を終えリーグで唯一連敗がない。「これだけ消化してな。不思議なくらいよ」と快進撃に苦笑いする指揮官。広島時代の06年9月5〜9日にマークした4戦連続に次ぐ3戦連続猛打賞の新井は、その立役者の1人だ。新井が打点を挙げれば負けない「不敗神話」も継続。しかも連敗を阻止した9試合で38打数18安打の打率・474と驚異の打棒で危機を救ってきた。「1年間は山があれば谷もある。1試合1試合を必死に戦いたい」。勝って緩まず負けてひるまず――それも新井が胸に刻む精神だ。