SKY STAGE ミュージカル・ロマン 『ガラスの風景』

作:柴田侑宏氏、演出・振付:謝珠栄氏 2002年12月13日 星組公演・宝塚大劇場
香寿たつきさんと渚あきさんの退団公演

解説
 1960年代、北イタリア湖畔のリゾートでの出来事。資産家が集まる別荘地は、夏の間だけ形成する小社交界のパーティーがシモンズ氏のサロンで行われていた。皆の注目は、新たに別荘地の住人としてやってきた青年紳士、ジョーイ・バクスター。その日、シモンズ家の次女クララが殺人容疑をかけられる事件が起こる。妹の容疑を晴らそうとする長女ローラと彼女に魅かれるジョーイの大人の恋。つむじ風のような殺人事件に変化する小社交界の人間模様…。夏の終わりの別荘地に「アリヴェデルチ」の歌が聞こえる。

イタリア北部、コモ湖畔の別荘地で起こる事件を背景に、過去を抱えた男のひと夏の大人の恋物語。2002年星組宝塚大劇場。シモンズ氏(英真なおきさん)のサロンでは、夏のシーズン開けのパーティーが催されていた。今年初めてここを訪れたジョーイ(香寿たつきさん 1986年入団 第72期生)が帰ったあと、裏庭で一発の銃声が響く。倒れた男の側には、ピストルを手にシモンズ家の次女クララ(仙堂花歩さん)の姿が。ミラー警部(安蘭けいさん)や管理事務所長ピエトロ(夢輝のあさん)らは真相究明に乗り出す。翌日、結婚してパリにいる姉のローラ(渚あきさん)が駆けつけ、湖に出たクララを助けたジョーイと出会う。二人は互いの身の上を話すうち、打ち解けていく。クララの恋人マリオ(朝澄けい)、大学教授クレマン(初風緑さん)と夫人のリーザ(秋園美緒さん)、リーザに憧れるレオナルド(真飛聖さん)…錯綜した人間関係の中、捜査は意外な展開を見せる。