ご冥福をお祈りします「さよなら 実相寺監督」

 産経より引用

 テレビの「ウルトラマン」シリーズや映画「帝都物語」で知られる映画監督の実相寺昭雄(じっそうじ・あきお)さんが29日午後11時45分、東京都文京区の病院で死去した。69歳。東京都出身。葬儀・告別式の日取り、喪主などは未定。

 早大卒業後、ラジオ東京(現TBS)に入社。1960年代に「ウルトラマン」「ウルトラセブン」などの演出を手掛け、独特の照明技術を駆使した陰影のある映像で日本の特撮映像の第一人者となった。

 69年に「宵闇せまれば」で映画監督としてデビュー。TBSを退社して実相寺プロを設立し、情緒的なエロチシズムの中に人間の本性を描いた「無常」(ロカルノ国際映画祭グランプリ)「哥(うた)」などを発表した。

 荒俣宏さんの幻想小説帝都物語」や京極夏彦さんの「姑獲鳥(うぶめ)の夏」も映画化。70年代に演出した特撮番組のリメーク映画「シルバー假面」を完成させたばかりだった。

 オペラの演出も手掛けたほか、著書に「星の林に月の舟」「ウルトラマン誕生」などがある。東京芸術大名誉教授。妻は女優の原知佐子さん。

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 テレビ番組「ウルトラマン」でヒロインを演じた桜井浩子さんの話 悪口を言っても許してくれるような、包容力のある方でした。特撮よりも人間を主体に撮って、映像にも手作り感がありました。影響を受けたクリエイターは多く、監督の精神は後の世代に引き継がれていくと思う。

(11/30 11:03)