オシムの2年間に期待したい 「試合というのは、強い気持ちを持ったほうが勝つ。」


 オシム語録=■2003年12月16日発売 週刊サッカーダイジェスト(No.710)名将、かく語りきより
 「あらゆるタイプのチームにリアクションできる、そして自分たちからもアクションを起こせる、それがチームの質でもある。」

 
 オシム語録=■2004年11月30日 磐田戦後の会見「来季の指揮について
 「正直、私は年をとっている。もっと若ければ確実に監督を引き受けるだろう。今の仕事には満足しているし、日本の環境も素晴らしい。しかし、余命が短い中で、これからをどう生きるかが大切になってくる。正直、この2年間で約60試合してきたが、負けたのは10数試合しかない。連敗はないし、臨海でも1敗しかしていない。ただ、この状況が続いたとしても、半年後にはダメになるかもしれない。私が人生で学んできたのは、いいときはいいということなんだ(笑)。プレッシャーの中、心臓にも悪い。これからは若い人間で平均年齢を下げてもいいんじゃないかな。そういう意味で目先にとらわれず、先を見ていく必要もある。」
オシム監督は1941年5月生まれ

 
 オシム語録=■2004年11月23日 朝日新聞朝刊「オシムの提言」より
 「誰かを「不要だ」などと言う人間は、いつか自分もそういう立場に陥るようになる。人生とはそういうものだ。その時、自分はどう感じるか、考えてみるがいい。ただ中田英を含めた、海外組に一つ、注文がある。外国のリーグやクラブで見たこと、聞いたことを自分の中で消化するだけではなく、母国に持ち帰って広めるべきだ。そういう先駆者の自覚と行動も、日本サッカーの質を上げる原動力の一つだから。」

 
 オシム語録=■2004年11月16日 朝日新聞朝刊「オシムの提言」より(2)
 「日本の長所は、あくせく、すばやく動き回れる点だ。体が小さい分、ぴったり厳しいマークにつくこともできる。日本人としての特性を、自分たちのやり方で生かさねば、もったいない。体の大小や、肌の色など関係ない。知恵と工夫次第では、弱点を利点に変えることもできる。だからサッカーは、おもしろいのだ」


 オシム語録=■2005年11月25日 月刊プレイボーイ 「PLAYBOY INTERVIEW」より3
 「結局、結果を出したいい監督だからといって、別のチームに連れてきても同じように力を発揮するとは限らないわけです。例えば、私はアリーゴ・サッキがいる時のACミランの練習を見に行ったことがある。アーセン・ベンゲルのいる時のアーセナルの練習も見に行ったこともある。いろんな方法で、違うレパートリーでやっている。参考にはなる。しかし、アーセナルの練習を見たからといって、アンリを比べることなんてできないでしょう。向こうでできたことが、ここでできるとは限らないわけです。それぞれの場所でやっていることなのです。重要なのは自分の所にいる選手が何ができるかということを見ることなのです。」


 オシム語録=■2005年1月11日 朝日新聞朝刊「オシムの提言」より
 「日本のメディアは代表やクラブのシステムについて、よく論評すると聞く。それはナンセンスではないかと思う。システムというのは、その時のベストメンバーはだれで、どう組み合わせるか。対戦相手がどんなチームかで決まっていく。試合の流れで、選手自身が相手に対応した動きをしながら、変わっていくこともある。一つのシステムに凝り固まるようでは、選手の顔ぶれだけでなく、プレーの質も限られてしまいかねない。」