朝海ひかる(あさみ・ひかる)さん

宮城県出身。1991年月組宝塚大劇場公演『ベルサイユのばら』−オスカル編−で初舞台。翌年花組に配属。1996年『ハウ・トゥー・サクシード』新人公演でパド役(第2部)を好演。その後も1997年『失われた楽園』新人公演で重要な役所であるエリオット役を縦組に演じた。1998年宙組発足に伴い組替え。1998年『エリザベート宝塚大劇場公演で皇太子ルドルフ役を追真の演技で見せ好評を得る。その後雪組に組替え。1999年東京特別公演『心中・恋の大和路』では懐の深さが要求される丹波屋八右衛門を熱演。1999年『ノパ・ポサ.ノバ』ではマール、ブリーザ、メール夫人の男女3役を役替わりで演じ、話題を呼んだ。また、バウホール公演『SAY IT AGAlN』では主役の一人である、どこか憎めない詐欺師の青年ピンス役を演じ、演技の幅を広げた。2000年『凱旋門』ではローゼンフェルト役(宝塚大劇場場)とハイメ役(東京宝塚劇場)を演じる。
また同作品の役替わり公演では主役のラヴィック役に抜擢され、大劇場での初主演を堂々と果たした。2000年12月シアター・ドラマシティ公演「月夜歌聲(ツキヨノウタゴエ)」で芝居では初めての女役となる范闇霞(ファン・アンシア)役に挑戦し、男として育てられた京劇役者の愛と苦悩を見事に演じた。2001年「アンナ・カレーニナ」で初のパウ単独主演を果たす。人妻への愛に葛藤するロシア人青年のヴィロンスキー伯爵役を熱演。2002年4月宝塚歌劇88周年記念特別公演『風と共に去りぬ』では情熱的なヒロイン、スカーレット役を力強く演じ好評を得た。2002年『追憶のパルセロナ』のロベルト役では精悍な色気を感じさせるジプシー像を作り上げ、男役としての魅力を存分に発揮した。2002年10〜11月の全国ツアー公演『再会』『華麗なる千拍子2002』で雪組トップスターに就任。2003年1月〜2月『春麗の淡き光に』『Joyful!!』で宝塚大劇場公演でのお披露目を果たす。平安貴族でありながら、朱天童子として来るべき世の為に奔走した藤原保輔を力強く演じ、観客を惹き付けた。2003年8月『Romance de Paris』では、クールでありながらも、純粋さと情熱を内に秘めたヴアンサン役を好演。2004年4月『スサノオ』では、古事記の英雄スサノオを雄々しく演じ上げ、新たな魅力を披露した。2004年3月シアター・ドラマシテイ東京特別公演『あの日みた夢に』ではクールな中に優しさや激しさを秘めたギャング、マイケルを演じ、好評を得た。2004年11月『青い鳥を捜して』のフィンセント役では、心優しい青年の姿を伸び伸びと演じた。2005年3月『睡れる月』では、時代に翻弄されながらも懸命に生きる浜松中納言を、情感豊かに美しく演じ上げ、日本物の魅力を体現した。2005年6月『霧のミラノ』では、市の職員でありながら、裏でレジスタンスを束ねるロレンツォという二面性のある役所を魅力的に演じ、絶賛を浴びた。2005年11月全国ツアー公演『銀の狼』のシルバ役では、記憶を取り戻そうとする銀髪の殺し屋を独特の個性で演じあげ、観客を魅了した。2006年1月星組公演『ベルサイユのばら』−フェルゼンとマリー・アントワネット編−に特別出演。本公演に先立ちオスカル役を演じた(役替わり)。