THE有頂天ホテルの感想

 日曜日の最終回にもかかわらず満員でした。ナビオTOHOプレックス2で上映、やはり1より小さい(1はキングコングを上映)。私の相方は、オダギリジョーはこの作品に出るべきじゃなかったと断言してました。出てくる男前スターが悉く三谷幸喜監督に「間抜けな男」に変身させられた。結末では(これを書くとネタバレ)・・・・。
 我々関西人(本当は大阪人)は笑いの王国の住人である。一度、千林商店街とか天神橋商店街とかにお越しに(誰が行くんじゃ!)なられたら、吉本興業の若手タレントと同レベルの「笑い」を提供してくれる人がうじゃうじゃいまっせ。そういう土地柄から三谷作品を見ると、笑いが笑いを巻き込んでころがり、そして最後に笑いの神様が降臨してどかんと下げつまりオチがつくという、関西の笑いレベルからいくとすごく物足りないのである。といいながらも演出は見事だし、出演者が全て主役という設定で、力量にあふれる役者が、ワンシーン・ワンカットという長回しに耐えながら(w)、松たかこなどはかなりセリフのスピードが速い、自分のパートを早く終わりたいという気持ちがスクリーンからにじみ出ている。
 映画の好みは人それぞれでいいのだが、もう小さい頃から面白くなければ映画じゃないと思っているので、監督の思想丸出しとかは勘弁してもらいたいのである。映画は娯楽で十分です。芸術とか言われると、もうそれは商業じゃないよね。その点、THE有頂天ホテルは合格であります。1回見ただけでは、通りすがりの俳優さんが確認できない、そうココリコの田中さんとか、これはリピーターになるか、DVDを買うしかないよねって、三谷マジックに絡め取られてますね。