映画 頭文字<イニシャル>D THE MOVIE

頭文字D(1) (ヤンマガKCスペシャル)

頭文字D(1) (ヤンマガKCスペシャル)

<< STORY >>

 “藤原とうふ店”を営む父・文太(アンソニー・ウォン)と2人暮らしをする、藤原拓海(ジェイ・チョウ)。友人の樹(チャップマン・トウ)と一緒にガソリンスタンドでアルバイトをし、自分の車を買うことを夢みる普通の高校生である彼だが、毎日水に浸された豆腐を、父のハチロクAE86)に乗せ、それを迅速に、そして正確に配達することで、完ぺきなドライビング・テクニックをモノにしていた。それもそのはず。父・文太は過去に、秋名最速の走り屋と言われた伝説の男。つまり、拓海は知らぬ間に父の英才教育を受けていたのだ。

 ある日、チーム「妙義山ナイトキッズ」のリーダー、中里毅(ショーン・ユー)が拓海と樹が働く、スタンドにやってきた。中里の挑戦を威勢良く受けた樹は、拓海を助手席に乗せてバトルに挑むが、あえなく惨敗に終わる。だが、その晩、中里は峠で信じられないドライビング・テクニックを見せるハチロクに遭遇する。

 一方、拓海は、幼なじみで高校のアイドル的存在であるなつき(鈴木杏)から海へデートに誘われ、喜びを隠し切れない。だが、なつきはメルセデス・ベンツに乗った謎の男性と援助交際しているという、拓海には見せない別の顔を持っていた。

 そんなとき、チーム「赤城レッドサンズ」のリーダー高橋涼介(エディソン・チャン)が文太の前に現れ、彼にバトルを申し込む。文太は、なつきとのデートにハチロクを貸し出すことと引き換えに、拓海にバトルを受けさせる。涼介の代わりに勝負を買って出た中里のR32を相手に、堂々の勝利を収める拓海のハチロク。拓海の才能にほれ込んだ涼介は彼にバトルを挑むが、拓海にはそのような興味はなかった。

 突然、自分を見る目が変わった樹に、峠でドライビング・テクニックを教える拓海。そこで、チーム「エンペラー」のナンバー2、岩城清次(リュウ・ケンホン)にバトルを挑まれるが、拓海のテクニックにかなうワケがなかった。だが、これを機に岩城はリベンジに燃え、仲間でリーダーである須藤京一(ジョーダン・チャン)を雇い、ふたたび拓海に勝負を挑む。

 須藤とのバトルで、初めての敗北感を味わった拓海。文太の手によって、秘かにチューンアップされたハチロクで、彼は京一にリベンジを挑むことができるのか? そして、もうひとつの顔を知ってしまった、なつきとの初恋の行方は? 拓海、高校生活最後の夏がクライマックスを迎える!!

<< INTRODUCTION >>

 1995年に「ヤングマガジン」(講談社)で連載されるや、若者を中心に人気爆発! この6月6日に待望の31巻が発売され、コミックの総売り上げ部数は3900万部! その後、アニメ化(現在4thStageへ突入)、ゲーム化…と、さまざまなメディアへ派生する、しげの秀一原作「頭文字<イニシャル>D」。日本国内だけでなく、全米大ヒットの「ワイルド・スピード」シリーズなどにも多大なる影響を与えた、レーシングコミックの金字塔が、ついに実写で完全映画化される−それが「頭文字<イニシャル>D THE MOVIE」だ!

 家業である豆腐屋の配達をすることで、知らぬ間にドライビング・テクニックを自分のモノにした、藤原拓海。幼なじみの茂木なつきとの交際を始めたばかりの普通の高校生である彼の前に現れる、スピードの魔力にとり付かれた峠のスペシャリストたち。愛車ハチロクトヨタAE86/トレノ)と父親・文太から受け継いだ天性の才能を武器に、「赤城レッドサンズ」の高橋涼介や「妙義山ナイトキッズ」の中里毅らの挑戦に立ち向かう拓海。秋名山の峠を舞台に、ドリフト・テクニックを競い合う、このし烈なカーバトルを制するのは果たして誰だ!?

 実写化不可能といわれた本作を完全映画化したのは、香港映画史の記録をぬりかえ、ハリウッドをも震撼させた、インファナル・アフェアシリーズのスタッフ&キャスト陣。原作コミックに魅了されたアンドリュー・ラウアラン・マック監督を筆頭に、プロデューサー、脚本、音楽チームが再集結を果たし、原作の持つテイストをみごとに再現した。さらに、カースタントを高橋レーシングが担当。AE86を始め、FC3S、R32などの峠使用に改造したマシンによる、CGを一切使わない生ドリ(フト)や溝落としなど、魅惑のドライビング・テクニックには思わず息をのむことだろう。

 主人公の拓海には、台湾芸能人長者番付NO・1天才カリスマ・アーティストとして人気絶頂のジェイ・チョウ。映画初主演ながら、拓海の持つ陰と陽のキャラクターを表現している。また、高橋涼介と中里毅には「インファナル・アフェア」で若き日の2人の主人公を演じて絶賛され、全アジアから熱い注目を集めるエディソン・チャンショーン・ユーがそれぞれふんしている。さらに、拓海の父・文太には“香港のアンソニー・ホプキンス”と呼ばれる演技派アンソニー・ウォン。日本からは、ヒロインなつき役に「Returnerリターナー」の実力派鈴木杏がふんし、青春ドラマとしての物語の重要な役どころを演じている。その仕上がりに、原作者しげの秀一自ら「原作ファンに見てもらいたい!」と絶賛。そして05年秋−「頭文字<イニシャル>D THE MOVIE」は新たな伝説となる!