重大事故の検証20(JR福知山線)

 今後も犯人探しではなく事実を積み重ねて(自分なりの)検証を続けていきたい。
◎中小私鉄29社152カ所ですが、財政支援をぜひお願いしたい。

カーブ2400カ所にATS義務付け 国交省 (共同) 5月27日
 尼崎JR脱線事故を受け国土交通省は27日、速度超過による急カーブでの脱線事故を防ぐため、線路の幅(軌間)や曲線のきつさに応じ、直線区間の制限速度から一定の速度差のあるカーブで、速度制限できる列車自動停止装置(ATS)の設置を義務付けると発表した。国交省の試算によると、該当するカーブは全国で2400カ所、鉄道事業者は48社に及ぶ。新型ATSの導入までは義務付けていないが、旧型の改良は求めている。同省はこの日、6月末までにATSの整備計画を提出するよう各社に通達した。
 ピーク時に1時間当たりの運転本数が10本以上と多い854カ所は2006年度末までに、10本未満は09年度末までに整備させる。各社別では、最も多いのがJR東日本で1259カ所、JR西日本は234カ所。国交省は、整備対象を選ぶ際、カーブ手前の直線区間の制限速度のままカーブに入ると想定。転倒脱線する恐れのあるすべての個所にATSを義務付けた。
 例えば尼崎事故と同じ207系電車、軌間の狭い狭軌で試算すると、半径400メートル未満のカーブでは速度差が20キロ以上、400メートル以上では速度差が30キロ以上の場合に設置が必要。事故現場も半径300メートル、速度差50キロで設置対象。軌間の広い標準軌では、車体が安定するため条件が緩和され、半径200メートル未満で30キロ以上、200メートル以上では40キロ以上の速度差が該当する。
 国交省は中小私鉄には財政支援も検討している。