常識はずれの中国政府見解

 2005年04月10日 朝日新聞より引用。

   町村外相反日デモで中国大使に抗議 

 町村外相は10日、中国の王毅(ワン・イー)駐日大使を外務省に呼び、中国での反日デモについて、「一連の破壊的な活動は誠にゆゆしき問題だ」と抗議し、中国政府の正式な陳謝と被害の補償、日本大使館日系企業などの警備強化と在留邦人の保護を求めた。王氏は「過激な抗議活動は中国政府としても賛成しない」と述べ、邦人の安全確保に努める考えを示した。

 外相は、中国当局による警備について「態勢は敷かれていたが、破壊行動を止めていなかった。有効な警備が行われていなかったのではないか」と不満を表明した。

 日本外務省によると、王氏は「中国政府として、デモ隊に対し、法律に従い、過激な行為を慎むよう求めてきた。大量の警察を動員し、秩序の維持に努めた」と強調した。

 王氏は明確な謝罪は避けたが、「今の状況を深刻に受け止め、対話を早め、強化していく必要がある」と指摘、17日の日中外相会談などは予定通り行う考えを明らかにした。

 中国外務省の秦剛(チン・カン)副報道局長は10日、町村外相王毅駐日中国大使に謝罪と補償を求めたことに対する談話を発表した。

 日本への抗議デモについて、「デモ活動の過程で出現した個別の過激な行為は、我々としても見たくはないものだ」と述べたうえで、「中日関係で今のような局面が生じている責任は、中国側にはない」と表明。「日本側が、中国を侵略した歴史など中国人の感情にかかわる重大な問題に真剣に向き合い、適切に処理しなければならない」と主張した。

◎大使館や領事館は国を代表する建物で治外法権は当たり前です。それを攻撃するのは戦争と同じである。そこまではいい。民衆がそうした行動に走る権利は認めましょう。しかし、内容はどうあれ、守るべき警察官が薄笑いをしながら職務を放棄した点は許せない。それを肯定する中国政府は世界の常識から完全にはずれています。外交に於いては言うべきことは主張し、過ちは素直に認めることが大事である。