政治: 衆議院選挙 雨模様

日本経済新聞

 投票日が雨だと有権者が外出を控え、投票率も下がる――。無党派層の投票行動は天気に左右されるとされる。台風が近づき、全国的に大荒れの天気となった投票日。期日前投票も増えたなかで投票率はどうなるだろうか。


 東京都選管の記録をみると、晴れの日はむしろ行楽に出かける人が増えて投票率がさほど上がっていない。たとえば、晴天だった2012年は62.20%と、晴れ時々曇りの09年よりも約4ポイント落ちた。晴れのち雪の14年は54.36%と、12年より約8ポイント下がった。


 曇りの日は遠出を控えがちになり投票率が上がる傾向がある。09年は晴れ時々曇りで66.37%と高かった。この衆院選自民党は野党に転落し、民主党政権が実現した。郵政民営化が大きな争点となった05年は曇り一時雷雨と悪天候だったが、65.59%と高水準だった。いずれも選挙そのものへの関心が高まったときであり、天気との相関関係はそれほどなかったのかもしれない。


 大阪ではどうだろう。大阪府選管の記録では、直近3回の衆院選はいずれも終日晴天。09年こそ66.79%だったが、12年は58.37%、14年は50.67%と低下傾向が続いている。


 今回の衆院選では投票日の大荒れの天気を見込んで期日前投票を促す陣営も目立った。