政治: 排除の「希望」支持率が急落 『立憲民主』は倍増の勢い

 寛容な保守とは裏腹に「排除の論理」で完全に国民の信頼を裏切った小池新党 当選したいだけの候補者は落とそう! 投票は政策と人柄そして信念を曲げない人に!!

 日本経済新聞社は第48回衆院選について世論調査を実施し、公示直後の序盤情勢を探った。それによると、衆院定数465議席のうち、自民、公明両党で300議席に迫る勢いだ。自民だけでも安定多数の244議席を上回る見通しとなっている。小池百合子東京都知事が立ち上げた新党「希望の党」は選挙区で苦戦し、比例代表と合わせても70議席程度にとどまるとの結果になった。


 公示前は定数475議席のうち290議席だった自民は、希望が勢いづけば大きく減らすとの見方があった。だが情勢調査で自民の議席獲得が「有力」または「優勢」となったのは、小選挙区(定数289)で約200議席比例代表(同176)で約55議席だった。


 青森、富山、鳥取、島根、山口、徳島、宮崎の7県では全選挙区を独占する勢いを示した。劣勢とみられた東北や東京などでも有利な戦いを進めているようだ。衆院解散後に民進党が希望や立憲民主党などに分裂。野党の候補者を一本化できたのが約60選挙区にとどまったことは、自民を利することになりそうだ。


 公明は公示前の34議席の確保にめどがつきそうだ。自民、公明を合わせ、衆院で与党がすべての常任委員長のポストを独占して安定的に運営できる「安定多数」を上回る勢いで、憲法改正の国会発議に必要な3分の2以上の議席もうかがう。

 首相は「与党で過半数の233議席」を勝敗ラインに掲げた。自民内では、自民単独で過半数を取れなければ首相の責任論が浮上するとの指摘もあったが、いずれのラインも上回りそうだ。

 公示前57議席の希望は、代表の小池氏が地盤とする東京でも全25選挙区のうち3議席。全国的にも民進出身者を中心に30議席弱と、選挙区での苦戦をうかがわせる結果だ。政権交代が可能な過半数からは遠く、比例代表を含めた約70議席からどこまで上積みできるかの勝負になりそうだ。

 立憲民主は民進出身者を軸に小選挙区で10議席超、比例代表で30議席超との結果で、公示前の15議席から伸ばし、第3党をうかがう勢いを示した。


 公示前は21議席だった共産党は20議席弱、14議席だった日本維新の会は地盤の大阪を中心に約10議席をそれぞれ取れそうだ。社民党は1議席を確保できそうだが、日本のこころ議席獲得は難しそうな気配だ。

 無所属では、希望に合流しなかった民進出身者を中心に、選挙区で30議席弱との結果になった。


 今回の衆院選は「自民・公明」「希望・維新」「立憲民主・共産・社民」の3極が争う構図で注目されている。

 調査結果では、自公が各選挙区で底堅さをみせる一方、希望の伸び悩みが浮き彫りとなった。共産などと協力する立憲民主が手堅く戦う様子もうかがえる。

 475だった衆院定数は465に減る。「1票の格差」を是正するため、小選挙区の定数を6県で各1減し、比例代表の定数も4減した。


 調査は日経リサーチが10〜11日、乱数番号(RDD)方式により電話で全国の有権者約13万人を対象に実施し、約7万8千人から回答を得た。有効回答率は60.1%。

 【調査の方法】 調査は読売新聞社と協力して実施した。基礎データのみ両社で共有し、集計、分析、記事化はそれぞれが独自にした。


 有権者への電話は日経リサーチが10〜11日、乱数番号(RDD)方式で無作為に選んだ全国の有権者13万229人を対象にかけた。全国で7万8285人から有効回答を得た。回答率は60.1%。

 政党別の獲得議席数は、過去の調査と投票結果との関係から予測モデルをつくり、シミュレーションで獲得する可能性のある議席の幅を推定した。この結果に全国の本社取材網による情勢判断を加えて最終的な予測議席数とした。

 共同通信社は第48回衆院選について10、11日両日、全国の有権者約11万8900人を対象に電話世論調査を実施し、公示直後の序盤情勢を探った。


 自民党小選挙区比例代表で優位に立ち、公明党と合わせた与党で300議席超をうかがう。希望の党は60議席前後で伸び悩んでいる。立憲民主党は公示前から倍増の30議席台も視野。共産党議席減、日本維新の会は微増にとどまりそうだ。投票先未定は小選挙区で54.4%に上り、22日の投開票に向けて情勢が変わる可能性がある。

スポニチ

 「小池劇場」に与党は危機感を高め、公示前の57議席から「倍増する」(自民党幹部)と警戒していたが、排除の論理や保守色の強さに旧来の民進支持者が反発。さらに政権選択選挙と位置付けながら、首相候補がいない分かりづらさに、ブームが急速にしぼんだ形だ。情勢調査では民進党出身の前職(44人)の多くが小選挙区で苦戦。小池人気は都市部以外では広がりを見せておらず、比例で最大限積み増しても100議席台に乗せるのは難しい状況となっている。


 一方、自民党は289の小選挙区のうち220程度で優勢。比例代表でも公示前の68議席と並ぶ水準で、単独で過半数(233議席)を大きく上回り、公示前の290議席に迫る勢い。公明党と合わせ、憲法改正発議に必要な310議席を確保する情勢だ。


 立憲民主党は比例が20議席まで伸びる勢いで、公示前(16議席)から倍増の30議席台を視野に入れた。公明党(公示前35議席)を上回り、自民、希望に続く第3党になり得る見通し。このほか共産党(公示前21議席)は議席減、日本維新の会(公示前14議席)は微増にとどまりそうだ。


 ただ、投票先未定は小選挙区で54・4%。自民の小選挙区候補277人のうち、3期目を目指す「魔の2回生」は90人おり、選挙基盤は弱い。風向きが変われば「オセロのようにひっくり返る」(自民党選対)可能性はある。