大相撲 よく頑張りました稀勢の里

 大相撲人気の発展のため無理に強行出場した場所だったが、これ以上『横綱』の名を汚すわけにはいかない。という気持ちだろう。


NHK

 大相撲の横綱稀勢の里、24日の夏場所11日目から休場することになりました。


 稀勢の里は、先場所13日目に左腕や左胸にけがを負いながらも千秋楽の本割と優勝決定戦に続けて勝ち、劇的な逆転で2場所連続優勝を果たしました。その後はけがの治療のため先月の春巡業を休んで地道な調整を進め、夏場所出場を決めました。


 夏場所初日には先場所痛めた左腕を十分に使うことができず小結の嘉風に一方的に敗れ、その後は2連勝と持ち直しました。4日目には平幕の遠藤に敗れ、初めての金星を許しましたが、その後は4連勝と復調の兆しを見せていました。


 しかし、9日目に平幕の栃煌山、23日の10日目に関脇の琴奨菊に敗れ、ここまで6勝4敗となり、24日、日本相撲協会に休場を届け出ました。

 稀勢の里平成14年春場所初土俵を踏んで以来、15年間の土俵生活で、休場は1日しかありません。


 稀勢の里が唯一、休場したのは平成26年の初場所、千秋楽の一番で、14日目を終えて7勝7敗とし勝ち越しがかかっていましたが、右足の親指のけがで初めて休場しました。このため、初土俵から12年かけて積み上げた連続出場が953回で途絶え、この場所は千秋楽が不戦敗となって7勝8敗となり、大関で唯一負け越した場所となりました。

朝日新聞

 大相撲の東横綱稀勢の里(30)=本名萩原寛(ゆたか)、茨城県出身、田子ノ浦部屋=が夏場所(東京・国技館)11日目の24日、日本相撲協会に休場を届け出た。東京都内の病院で受診し、春場所中に痛めたのと同じ左上腕と左大胸筋の損傷で「1カ月の通院加療」が必要と診断された。初めて番付トップに座り、3場所連続優勝がかかっていたが、9、10日目に連敗するなどここまで6勝4敗だった。11日目の対戦相手玉鷲は不戦勝となる。


 この日朝、取材に応じた師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)は「腕がちょっと力が入らないので休場させて欲しいと(稀勢の里から)言われた。横綱の責任もあるからそういう決断をした」と話した。名古屋場所に向けて当面は治療に専念するという。