マートンさん 阪神でなくても 日本に 帰って来て


熱心な阪神ファンは、マートンが大好きだ。試合前の練習が始まる前からマートン選手は黙々と(いやかなり陽気に)ストレッチやランニングをしている。ファンにも愛想がよく、ナイスガイだ。今年も阪神は謎の失速をした(球団が・・・の陰謀説も)それでマートンが責任?たしかに高額年棒だが
それはこれまでの実績で積み上げてきたもの、少し成績が悪いと、すぐクビをきる球団の体質に不信感が残る。

そうして切られた選手が活躍している姿をみると・・・マートンさん、たとえ阪神でなくても(金(元)監督が引き留めるかも?)日本でプレーしてほしい。


サンスポ

阪神マット・マートン外野手はクライマックスシリーズ敗退の翌日、13日に帰国した。毎年、関西空港で正直な気持ちを語って母国へ向かうが、いつも以上に真剣な表情だった。昨年は甘える息子の頭をなでながらの取材。今回は息子を夫人に預けて応じた。


 「この1年は、タイガースでは最後になるのではないかと思ってプレーしていた


 退団を覚悟しての旅立ちだ。今季は前半の不振が響いて、打率・276、9本塁打、59打点。実力からすれば、寂しい数字が残った。4億5000万円の年俸もあって、阪神との契約更新は難しい状況だ。

 「監督も代わって、引退する選手もいて、チームが変わろうという時期にきているから。自分もどうなるか分からないね」

 チーム状況を踏まえての自覚。6年も在籍した助っ人らしかった。「神戸は第二の故郷だよ」。20分間、ほとんど間を置くことなく話し続けた感謝の気持ち。「自分だけでなく、家族も」と、強調したことが印象的だった。以前に、うれしそうに語ったことがある。

 「一番上の娘が『私は日本人だ』って言うんだ。日本で生まれて育っているからね」

 来日1年目のシーズン中に生まれた長女は5歳になった。一家の日本への愛着は今季の応援風景にも表れた。子供たちはマートンの背番号「9」だけでなく、鳥谷の「1」や西岡の「7」のユニホームを着て観戦。チームメートの名前を知っているようで、すでに「パパのファン」ではなく「阪神ファン」になっていた。6年間がかけがえのない時間であることが、ひしひしと伝わってきた。


 「タイガースからまた話をもらえるなら、喜んで耳を傾けたい。もしまた日本でプレーするようなことがあれば、違うチームだったとしてもとても大きなことだね」


 阪神への、日本球界への好意を話し終えると、報道陣全員とがっちり握手をかわした。その背中を見て、5年前を思い出した。


 その数時間前、同じ6年目のランディ・メッセンジャー投手は「来年も帰ってくる」と、明るい表情で帰国した。2010年に同時に入団したマートンメッセンジャーマートンプロ野球記録を更新する214安打を放ち、契約延長が確実。メッセンジャーはリリーフとして獲得されたが、途中で2軍落ち。先発に転向した後半に巻き返したが、残留は微妙な状況だった。シーズン最終戦の後に「1年間ありがとう」と右手を差し出したのは、右腕の方だった。


 戻ってきたメッセンジャーは大活躍を続けている。もしかしたら、今回も…。マートンの雄姿が再び日本で見られることを、期待せずにはいられなかった。

(安藤理)