米国初の女性大統領へ


 早くも、共和党によるネガティブ・キャンペーンが始まっているが、クリントン氏にはそんなものを押し返す力があると信じています。

日本経済新聞

【ニューヨーク=吉野直也】「この美しい公園には元米大統領ルーズベルト氏の理念が息づく。それは我々がなりたい国、すなわち天井がない国だ」。米民主党大統領候補の本命、ヒラリー・クリントン前米国務長官(67)は13日、ニューヨークで演説し、女性の昇進を阻む障壁「ガラスの天井」のない国を目指すと宣言した。


 「父親が娘に『君はなりたいものになれる。大統領にだってなれる』と教えられるような国を築こう」と力説。「今回の大統領選で最も若い候補者ではないが、米史で最も若い女性大統領になる。初めてのおばあちゃん大統領になる」と語り、聴衆から喝采を浴びた。この日は4月の出馬表明後、初めてとなる大規模集会をニューヨークのルーズベルト島で開いた。


 ニューヨーク・マンハッタンにほど近いルーズベルト島は、ニューディール政策で米国を世界恐慌から回復させた功績で知られるフランクリン・ルーズベルト元大統領にちなんで名付けられた。

共同

 来年11月の米大統領選で民主党最有力候補と目されるヒラリー・クリントン国務長官(67)は13日、ニューヨークで開いた決起集会の演説で「『君は大統領でも何でもなりたいものになれる』。父親が娘にそう言えるような米国を共に築こう」と述べ、米国初の女性大統領を目指す決意を宣言した。


 クリントン氏は「誰も置き去りにしない米国」を目指すとし、低所得層や中間層を重視する経済政策を約束。同性愛者に対する差別禁止や移民制度改革、男女の賃金格差の解消を訴えた。

 一方、共和党に対しては「富裕層に2回の減税を行い、他国から借金をして2回の戦争を行い、家計の収入は落ちた」と批判。乱立する共和党候補は変わらず大企業優遇策などの「古い歌」を歌っていると語り、対決姿勢を鮮明にした。


 安全保障分野では、米国への脅威としてロシア、北朝鮮、イランの3カ国を名指しし、中国の台頭にも対処する必要があると指摘。サイバー攻撃や過激派組織「イスラム国」など新たな脅威も挙げ「米国の安全を保つためであればあらゆることをやる」と強調した。


 クリントン陣営は集会を選挙運動の「公式キックオフ」と位置付け、会場のルーズベルト島の公園には若者を中心に数千人の支援者が集まった。


 14日には党候補指名争いの最初の舞台となる中西部アイオワ州で集会を開催。民主党内で反対の強い環太平洋連携協定(TPP)交渉について、国内雇用を犠牲にしないような「強力な合意」にする必要があると述べたが、自らの賛否は明らかにしなかった。(共同)

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【ニューヨーク共同】来年11月の米大統領選で民主党の最有力候補と目されるヒラリー・クリントン国務長官(67)が13日、大規模な決起集会をニューヨークで開き、「私はあなた方の擁護者になる」と述べ、普通の米国民のために出馬すると強調した。


 同氏の陣営が、長い選挙運動の「公式キックオフ」と位置付ける重要イベント。クリントン氏は同日から18日にかけて中西部アイオワや東部ニューハンプシャーなど重要4州を訪問、選挙戦を本格化させる。


 クリントン氏は「繁栄や民主主義は金持ちのためにあるのではない」と述べ、国民が幅広く繁栄を分かち合うための経済をつくると強調した。