韓国スマホ 巻き返しなるか

 韓国サムスン電子は8日、スマートフォン「ギャラクシー」の新モデルを国内で今月23日に発売すると発表した。サムスンの日本でのシェアは約5%と低迷しており、同社の世界戦略上、大きな課題になっている。新モデルの拡販で米アップルの「iPhone(アイフォーン)」との差を縮め、世界シェア首位をめぐる競争も優位に運びたい考え。“背水の陣”で巻き返しを狙うが、日本で圧倒的な人気を誇るアイフォーンの牙城を崩せるかは不透明だ。

 韓国のサムスン電子は8日、スマートフォンスマホ)の新機種「ギャラクシーS6」シリーズを、NTTドコモとKDDI(au)を通じて23日から販売すると発表した。

 米アップルの「iPhone(アイフォーン)」人気が高い日本市場で苦戦するサムスンは、新製品投入で巻き返しを図る考えだ。

 新機種は5・1型の高精細画面を搭載しながら、従来機種より薄型で高級感のあるデザインが特徴だ。高速通信に対応するほか、逆光や暗い場所でも鮮明な写真を撮影できるカメラを搭載する。「S6エッジ」は、両端が湾曲したディスプレーを採用し、実際の厚みよりも薄さを体感できる。

 店頭での想定価格は、2年間利用の割引適用や、記憶容量などに応じて細かく設定される。

 調査会社「IDCジャパン」によると、日本のスマホ市場で、サムスンのシェア(市場占有率)(出荷台数ベース)は、2011年に10・9%だったのが、ソフトバンクに加えて、auとドコモでも販売を始めたアイフォーンなどに押され、14年は4・7%に低下した。

 世界市場でも、画面の大型化を進めたアイフォーンと中国の格安スマホの挟み撃ちに遭い、シェアを落としつつある。サムスンは、消費者の要求水準が高い日本を巻き返しの重要市場と位置付けている。