米倉斉加年さんのご冥福をお祈りいたします。

 時事通信

 独特の存在感を持つ名脇役として舞台をはじめ、映画、ドラマなどで活躍し、画家としても知られる俳優の米倉斉加年(よねくら・まさかね)さんが26日午後9時33分、腹部大動脈瘤(りゅう)破裂のため福岡市内の病院で死去した。80歳だった。同市出身。葬儀は近親者で行い、後日お別れの会を行う。喪主は妻テルミさん。


 1957年劇団民芸水品演劇研究所入り。宇野重吉さんに師事し、「ゴドーを待ちながら」などで共演。2000年に退団するまで俳優、演出家として同劇団を支えた。森光子さんの舞台「放浪記」「おもろい女」など商業演劇でも活躍した。


 NHK大河ドラマ花神」や映画「男はつらいよ」シリーズなどでも個性を発揮。深みのある知的な役柄を得意とし、晩年は素朴なキャラクターとして、NHK連続テレビ小説ちりとてちん」などで存在感を示し続けた。今年公開の映画「小さいおうち」にも出演した。


 70年代から絵を始め、76、77年にイタリア・ボローニャ国際児童図書展グラフィック大賞受賞。絵本や画集の他、挿絵やポスターなども手掛けた。