そもそも 何故に 匿名の告発なの?


自分は“安全圏内”にいながら、それが重大な結果を招くと予知される告発をするなら、堂々と実名ですべきだろう(官公庁や企業の告発とは種類が違う=身分の保全ができない可能性がある。)

産経新聞 産経新聞 2014年04月29日08時03分
研究データ保存に限界 論文検証サイト 功と罪
 インターネットのサイトで科学論文への疑義が指摘されるケースが増えている。

 STAP論文の不正疑惑を最初に指摘したのは海外の論文検証サイト「PubPeer(パブピア)」。科学者が匿名で意見を投稿でき、世界中の論文について検証や議論が活発に行われている。


 今回の山中氏の論文に疑義を指摘したのは、日本語による匿名の不正疑惑告発ブログ。論文の画像を中心に著名な大学の疑惑を取り上げ、降圧剤「ディオバン」の臨床研究データ改竄(かいざん)事件も追及してきた。ネットでは有名なサイトだ。


 こうしたサイトは不正摘発に貢献してきた面がある一方で、指摘内容の根拠が不十分だったり、匿名での運用に伴う問題点などが指摘されている。


 ネットに詳しい神戸大の森井昌克教授(情報通信工学)は「重箱の隅をつつくような間違い探しは意味がない。山中氏以外の他の著名な研究者も、ありもしない疑義をかけられるかもしれない。本質以外で騒がれることは科学界にとってマイナスだ」と指摘する。

 一方、14年前の論文のデータ不備を謝罪した山中氏の対応は異例との見方も。市川家国(いえくに)・信州大特任教授(倫理学)は「データの保存期間は欧米では5年間が普通。期間を限定しないと研究者に際限ない負担を強いるからだ」と指摘する。


 データの保存は筆頭著者に責任があり、今回は山中氏が共同研究者のノートも保存する立場だったが、欧米の一般的な期間を9年も過ぎており、「謝罪」が必要だったかは議論を呼びそうだ。日本では保存期間に関する国のルールはないが、文部科学省は5〜7年程度とする方向でガイドラインの見直しを進めている。