ネオナチの仕業か? ウクライナでロシア系を襲撃


毎日新聞 2014年04月20日 21時12分

 【スラビャンスクウクライナ東部)田中洋之】ウクライナ東部ドネツクスラビャンスクで20日未明、親ロシア派の検問所を武装集団が襲い、銃撃戦となった。警察発表によると親露派3人が死亡した武装集団側の死者数は不明。インタファクス通信が伝えた。米露、欧州連合(EU)、ウクライナ暫定政権の外相級4者協議が17日にウクライナの緊張緩和と治安回復で合意して以降、犠牲者が出たのは初めて。暫定政権と親露派の対立がさらに先鋭化する可能性がある。


 警察発表では、20日未明、4台の車に分乗した身元不明の武装集団が検問所を襲撃し、親露派側も反撃した。スラビャンスクは州都ドネツクから北へ約100キロの小都市で、親露派が市内各地に検問所を設けていた。


 親露派側は、襲撃は「反ロシアの立場をとる極右勢力によるものだ」と主張し、極右勢力「右派セクター」が襲撃した可能性を指摘した。右派セクターは、ウクライナ暫定政権発足の引き金となった首都キエフでのデモに加わった。


 20日はキリスト教イースター(復活祭)の祝日で、ウクライナ暫定政権と親露派の双方が「停戦日」と位置づけていた。

 ロシア外務省は20日、「ナショナリストたちを武装解除させる意思がウクライナ暫定政権の一部で欠如している。それを証明する今回の襲撃に憤慨している」とウクライナ側を批判する声明を発表。一方、ウクライナ暫定政権側は内務省声明として、「19日深夜から20日未明にかけて、スラビャンスクでは一切、武力による作戦は行っていない」と関与を否定した。


 親露派はこれまで、「暫定政権側から攻撃された場合、ロシアに平和維持軍の派遣を求める」としており、武力衝突が頻発した場合、ロシアの軍事介入につながる恐れもある。



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