フランスに中道左派の旗はあがるのか? 大統領選挙


 やはり現代史ではフランスから政治変革がはじまるケースが多い。この大統領選挙を突破口に、欧州(北・南・東・中央・英国)社民の衰退・停滞を打破してもらいたい。

2012/4/23 日本経済新聞より引用
 仏大統領選1位オランド氏、2位サルコジ氏決選投票へ


【パリ=竹内康雄】22日に実施したフランス大統領選挙の第1回投票は、即日開票の結果、社会党フランソワ・オランド前第1書記(57)が首位となり、2位に現職のニコラ・サルコジ大統領(57)が入った。過半数に達した候補がいなかったため、新大統領は5月6日の決選投票で選出されるが、オランド氏が優勢との見方が多く、17年ぶりに左派系大統領が誕生する可能性が出てきた。


 仏内務省の開票結果(海外投票分など除く)によると、得票率はオランド氏が28.63%、サルコジ氏が27.08%で、3位は極右・国民戦線のルペン党首で18.01%、4位は極左・左派戦線のメランション党首が11.13%を獲得した。
 この結果、第2回投票(決選投票)はサルコジ氏とオランド氏の一騎打ちとなることが決まった。仏調査会社Ifopが22日公表した世論調査では、第2回投票ではオランド氏が54.5%、サルコジ氏が45.15%の票を獲得し、オランド氏が優位となっている。

 トップで第1回投票を通過したオランド氏は投票終了後、「私は変革を求める者たちの候補者だ」と支持者にあいさつ。「サルコジ氏はありとあらゆる手段を使い、追い上げてくる。5月6日も勝利が欲しい」と気勢を上げた。一方、劣勢挽回を目指すサルコジ氏は「私の下にいま一度集結して欲しい」と呼びかけた。逆転するには3位以下の票をどの程度取り込めるかがカギを握る。ルペン氏は「サルコジ氏には投票しない」と明言するが、一部の有権者サルコジ氏支持に回るとの見方もある。ただメランション氏は「サルコジ氏と戦う」と右派への対抗心をあらわにし、オランド氏支持をにじませた。


 1958年からの第5共和制で、再選を目指した現職大統領が第1回投票で1位になれなかったのは初めて。2007年に就任したサルコジ氏は、失業対策などの生活向上策で目立った成果を挙げられなかったとの批判が強く、社会党や極右に支持が流れた。第2回投票まで残り2週間。今後は両陣営による多数派工作が激化するとみられる。サルコジ氏はオランド氏には実現可能性が低い公約が多いとみて、経済や社会保障に関する討論会開催を提案したが、オランド氏は事実上拒否している