正しい判断


横断中に車と事故、自転車側の責任認定 福岡高裁  朝日新聞 2010年2月17日15時0分

 道路を横断していた自転車と直進中の乗用車が接触し、乗用車の男性が大けがを負った事故をめぐり、過失傷害の罪に問われた自転車の男性被告に対する控訴審判決公判が17日、福岡高裁であった。陶山博生(すやま・ひろお)裁判長は罰金30万円(求刑罰金30万円)とした一審・福岡簡裁判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。被告側は上告を検討するという。


 司法関係者によると、交通事故で自転車側が過失傷害罪に問われて正式裁判になるのは珍しいという。被告側は「乗用車が赤信号を無視した」と主張していたが、高裁判決は、事故当時は被告側が赤信号で、乗用車側は黄色信号だったと認定した。


 控訴審判決などによると、事故は2008年10月に福岡市博多区の交差点で発生した。横断歩道を渡っていた自転車と道路を直進していた乗用車の左前部が接触。ハンドルを切った乗用車は中央分離帯にぶつかり、運転手の男性は首などに大けがを負った。被告もけがをした。


 自転車側が横断歩道の赤信号を見過ごしたなどとして、福岡区検が09年5月、被告を過失傷害罪で略式起訴。被告が略式処分を受け入れなかったため、正式裁判に移行した。一審・福岡簡裁で弁護人は「双方が赤信号で交差点に入った」と訴えたが、福岡簡裁は乗用車側の信号は黄色だったとした上で「自転車の被告が信号を確認しなかった」と認定。被告側が控訴していた。

 交通事故の裁判に詳しい高山俊吉弁護士(東京)は「自転車は軽車両であり、被害結果が大きければ、加害者として責任を問われる事例は目立っており、その一例と言える」と話す。(金子元希)

 そうなんですよ!自転車は今のところ車両(自動車)と同じなんです。