陽月華(ひづき・はな)さんについて4


2006年

☆2006年01月01日(日)〜02月06日(月)星組宝塚大劇場公演・2006年02月17日(金)〜04月02日(日)星組東京宝塚劇場公演 マリー・アントワネット生誕250周年記念 三井住友VISAシアター 宝塚グランドロマンベルサイユのばら―フェルゼンとマリー・アントワネット編―』池田理代子原作『ベルサイユのばら』より〜 脚本・演出:植田紳爾氏。演出:谷正純氏。のロザリー役では、楚々とした風情の中に芯の強さを感じさせる演技が注目を集めた。


 
「フェルゼンとマリー・アントワネット編」新人公演での柚希礼音さん(左)と陽月華さん

2006年01月17日(火)星組宝塚大劇場・2006年02月28日(火)星組東京宝塚劇場 「ベルサイユのばら」新人公演

ベルサイユのばら」5年ぶりの再演となる星組公演「フェルゼンとマリー・アントワネット編」新人公演が17日、宝塚大劇場で行われた。新人公演はフェルゼンに柚希礼音さん(本役は湖月わたるさん)アントワネットに陽月華さん(本役は白羽ゆりさん)オスカルに麻尋しゅん(まひろ・しゅん 2009年4月26日(日)「My dear New Orleans」/「ア ビヤント」星組東京宝塚劇場公演千秋楽で退団)さんの配役。

 宝塚歌劇支局060114』  新人公演は、休憩がなく約1時間45分のダイジェスト版。プロローグから夢の馬車〜ベルサイユ宮までは本公演のまま、その後のフェルゼン、オスカル初登場のモンゼット伯爵夫人、シッシーナ伯爵夫人の絡みがカットされ、柚希さんの扮するフェルゼンによる「ばらのスーベニール」のソロが入り、オスカルと対面するという大胆な改変。そして、夜会のアントワネットの歌もカットされた。続く2部は花祭り、チュイルリー宮、国境、そして馬車の場面がカットされ、代わりに日向薫(ひゅうが・かおる 1988年〜1991年星組トップスター)さんの主演版で使われた「男の旅立ち」というフェルゼンの歌を柚希さんが歌った。フィナーレのショーもカットされ、芝居部分が中心となった。フェルゼン役の柚希さんは、これが最後の新人公演主演。プロローグの登場シーンから期待にたがわぬスケールの大きさ。他のメンバーを包み込むようなスターのオーラを放った。本公演にはない2曲のソロも含めて、歌唱に説得力が増し、ずいぶん成長した。ラストの牢獄での「愛あればこそ」の感情を振り絞るような歌唱はとりわけ感動的だった。
 アントワネット役の陽月さんは「ベルばら」特有の様式的なセリフが、自分のものになっておらず、現代的な雰囲気になったが新鮮といえば新鮮。ラストの牢獄の場面は、自然な感じがよく、王妃の哀しみをよく伝えていた。


 ☆2006年04月19日(水)〜04月24日(月)シアター・ドラマシティ 星組湖月わたるダンシング・リサイタル『Across』 (第一部)構成・演出・振付/上島雪夫氏。(第二部)構成・演出/荻田浩一氏。

 退団を前にした湖月わたる(2006年11月12日(『愛するには短すぎる』『ネオ・ダンディズム』東京公演千秋楽)付にて退団) さんが開いたダンスを中心にしたリサイタル。ActⅠの構成・演出・振付をミュージカルの世界で活躍する上島雪夫氏、ActⅡの構成・演出に宝塚の荻田浩一氏という2部構成。'06年星組・シアタードラマシティ。ラジオから聞こえるDJで始まるActⅠは、懐かしいJ-POPの曲にのせ、青春の姿をダンスで表現。トレンチコート姿の湖月さんが歌う“壊れかけのラジオ”からはじまり、Tシャツにジーンズなどカジュアルな衣装のメンバーと共に、“冬の稲妻”“ラブ・ストーリーは突然に”“FOREVER MINE”などを歌い踊る。ActⅡは、「男役」湖月に焦点を当て、戯れに、粋に、宝塚に、情熱に、陽気に踊ってみる…と題し、思い出の舞台も含めたさまざまな踊りを見せ、歌やトークも満載。宝塚トップスターの湖月わたるさんの魅力に迫る。アンコールは“ANNIVERSARY”。 高央りお(たかお・りお)さん琴まりえ(こと・まりえ)さん祐穂さとる(ゆうほ・さとる 2008年10月退団)さん。 大真みらんさん。綺華れいさん。 南海まりさん。 陽月華さん。 彩海早矢さん。初瀬有花さん。 一輝慎さん。 鶴美舞夕さん。 夢乃聖夏さん。


 ☆2006年06月02日(金)〜06月11日(日)星組宝塚バウホール公演 バウ・ミュージカル『フェット・アンペリアル−帝国の祝祭−』作・演出:大野拓史氏。バウ初ヒロインのエンマ・エリザベス・クラッチ。英国の諜報員として働くヒロインのエンマ役を魅力的に演じあげ絶賛を浴びる。主演は立樹遥(たつき・よう)さん。涼紫央(すずみ・しお)さん。

 ☆2006年08月11日(金)〜09月18日(月)星組宝塚大劇場公演・2006年10月06日(金)〜11月12日(日)星組東京宝塚劇場公演 ミュージカル『愛するには短すぎる』原案:小林公平氏。脚本・演出:正塚晴彦氏。解説: 船上という限られた場所、4日間という限られた時間の中で起こった束の間の恋。それゆえの純粋さと狂おしさ、素晴らしさを切なく美しく描き出す。この公演は湖月わたるさんのサヨナラ公演。陽月さんは本公演/ナンシー・ブラウン/ドリー・マコーミック(二役)。女優志望の娘ドリーを生き生きと演じる。併演はロマンチック・レビュー『ネオ・ダンディズム!−男の美学−』作・演出:岡田敬二氏。(エトワール:音花ゆり(おとはな・ゆり)さん)。


 ☆2006年09月05日(火)星組宝塚大劇場・2006年10月17日(火)星組東京宝塚劇場 新人公演「愛するには短すぎる」演出:児玉明子氏。新人公演ヒロイン :バーバラ・オブライエン役(本役:白羽ゆりさん)。


2007年

 ☆2007年01月02日(火)〜01月15日(月)星組宝塚バウホール公演 バウ・ミュージカル『Hallelujah(ハレルヤ)Go!Go!』作・演出:稲葉太地氏。解説: ダンスコンテスト優勝を目指して懸命に生きる若者の姿を懐かしいディスコ・ミュージックのテイストで描いた青春ラブ・ストーリー。未来に向かって突き進んでいく若者達の煌きが溢れる作品。陽月華さんはバウヒロインのブレンダ役では、堅い環境で育てられながらも、自らの意志を持った現代的な娘の心情を的確に演じると共に、しなやかなダンスで客席を魅了した。主演は柚希礼音さん

       

宝塚歌劇支局070106」: 時は現代。ダンサーとして成功したデニス・ガルシア・ジュニア(柚希さん)が、結婚式を挙げるために故郷の田舎町に帰ってくるところから始まる。幼なじみからなぜ故郷で挙式するのかと訪ねられたジュニアは、夢を果たせなかった父親の思い出話を語り出す。

 ここから舞台はディスコ全盛の1975年にワープ。父親のデニス(柚希さん)と母親ブレンダ(陽月華さん)のダンスがとりもったラブストーリーが展開していく。この公演を最後に宙組に娘役トップスターとして組替えになる陽月さんも、持ち前の華やかな雰囲気を自然体の演技で体現。柚希さんとの最初で最後の本格的な共演に花を添えた。