紗蘭えりか(さらん・えりか)さんの誕生日です。

紗蘭えりかさんは2002年入団第88期生。月組娘役。愛称は「みお」。身長161cm。出身地は宮城県柴田郡

最新出演作品

 ☆2009年1月3日(土)〜2月8日(日) 月組東京宝塚劇場公演 源氏物語千年紀頌『夢の浮橋』脚本・演出/大野拓史氏。ファナティック・ショー『Apasionado!!(アパショナード)』作・演出/藤井大介氏。 ☆2009年1月22日(木)18:30開演 月組東京宝塚劇場新人公演『夢の浮橋紗蘭えりかさんは「大納言の君」役(本役は美鳳あや( みほう・あや 第85期生)さん)。

2002年3月10日「宝塚歌劇支局」より。

 宝塚音楽学校兵庫県宝塚市)で、2002年3月1日、第88期生の卒業式が行われ、48人の初々しいタカラジェンヌが誕生した。今回は卒業式とその前に行われた文化祭の模様を報告しよう。

 あこがれのスターを目指して2年間、歌やダンスの厳しいレッスンに励んだ音楽学校の講堂で行われた卒業式には、黒紋付きに緑の袴で正装した卒業生が晴れ晴れとした表情で参列。

 国歌斉唱のあと、小林公平校長から卒業生一人ひとりに卒業証書が手渡された。全員に証書が行き渡ったあと小林校長が「立派な舞台人となってほしい」という趣旨の式辞をのべ、優秀な成績の生徒に表彰が行われた。
 一番優秀な生徒に送られる小林一三賞は大凪真生(おおなぎ・まお)さんに送られた。日舞の花柳祿寿賞は花ののみさんが受賞した。

 予科生の送辞のあと卒業生を代表して小林一三賞を受賞した大凪真生さんが「清く正しく美しくの精神を忘れずに大輪の花を咲かせられるよう精進したい」と答辞、タカラジェンヌとしての心構えをさわやかに誓っていた。

 48人はこの日午後、正式に宝塚歌劇団に入団。4月12日から宝塚大劇場で開幕する星組公演「プラハの春」で初舞台を踏み、口上と恒例のラインダンスを披露する。

 88期生48人は卒業式を前に2月23、34の両日、宝塚バウホールで行われた「文化祭」で2年間のレッスンの成果を披露した。文化祭はまず恒例の「日本舞踊・清く正しく美しく」から開幕。羽咲まなさんのソロをバックに、花ののみさんを中心に一糸乱れぬ群舞を披露。続いて予科生49人によるコーラスのあと、水輝涼さんによるクラシックボーカル「花の歌」。アルトの豊かな歌声が心地よい。ついでピアノの連弾によるモダンダンス「ブルーダンサー」(羽山紀代美氏振付)。大凪真生さんのしなやかなダンスが一際目立つ。
 続いて、扇めぐむさんのポピュラーボーカル「追憶」。情感こもった熱唱で聴かせた。そして全員で宝塚主題歌メドレーを歌いついで一部が終わった。

 休憩をはさんだ2部は演劇「オール・スター・キャスト」(正塚晴彦氏作。演出)で、ワープロに向かって脚本を書いている作家のイメージが次々に舞台に現出するという趣向で「アンダーライン」や「銀の狼」「ブラックジャック」など正塚氏の過去の作品の主人公が脈絡なく登場する。23、24日で配役が入れ替わるなどだれもが主演者という総花的なミュージカルだ。2組の主役クラスではブラックジャックに扮した鳳翔大(ほうしょう・だい)さんに華があり、可能性を見た。1組では大凪真生さんが演じた。

 3部はダンスコンサート。全員による激しいモダンジャズ「エイティ・エイト」(羽山紀代美氏振付)アキコ・カンダ氏振付によるモダンダンス「光のエチュード」そしてバレエ「スワーナ・ジャンティ」(津村正作氏振付)と続いた。それぞれのカーテン前ではタップが入り、華燿きらりさんら得意の妙技を披露した。なかで花總まりさんそっくりの花影アリス(はなかげ・ありす)さんが清楚な美しさでとりわけ目立っていた。ラストは全員でのモダン・ジャズ「シング・シング・シング」でエネルギッシュに踊りまくって幕となった。ソロはなかったのだが、さすがに大凪真生さんのダイナミックでシャープなダンスが光っていた。ここから将来何人のスターが生まれるか注目だ。(薮下 哲司)