東京地検特捜部の思惑は なぜ政治家(会計責任者)の一斉逮捕をしないのか5

 政府高官の予測が間違っていました。
読売新聞より引用

“自民に波及せず”発言は漆間氏、官房長官が認める
 河村官房長官は3月8日のNHKとフジテレビの番組で、西松建設の違法献金事件が「自民党の方にまで波及する可能性はないと思う」と述べた政府筋は、漆間巌官房副長官であることを明らかにした。

 そのうえで、「極めて不適切な発言だ」として、漆間氏に厳重に注意したと述べた。

 河村氏によると、漆間氏は「特定の議員への影響や捜査の帰趨(きすう)に関して判断を示したことは一切ない。立件する場合には請求書などの傍証ではなく、きちんとした証拠がなければできないという一般論を述べただけだ」と釈明したという。河村氏は、番組で、漆間氏自身が国民への説明責任を果たすべきだとの考えを示した。

 漆間氏は8日、読売新聞の取材に対し、「9日の参院予算委員会に出席を求められれば、そこで説明したい。9日の定例記者会見でも真意を説明したい」と述べた。

 これに対し、民主党鳩山幹事長は8日のNHK番組で、「漆間氏は元警察庁長官で一番このような情報に詳しい」などとして、内閣と検察との間で情報交換があった疑いがあると批判。番組後、記者団に「9日の参院予算委員会で問題を尋ねたい」と述べ、追及する考えを示した。

 漆間氏は、実名を公表しないことを前提に行われた5日の定例懇談で、捜査の見通しに言及し、与野党から批判の声が上がっていた。

野党の標的化を回避…漆間副長官オフレコ懇談の氏名公表

 政府筋が「(西松建設事件は)自民党の方にまで波及する可能性はないと思う」などと発言した問題で、河村官房長官が「政府筋」は漆間巌官房副長官であることを明らかにした背景には、自民党側への捜査が焦点になっている中で、捜査介入とも受け取られかねない発言が野党の標的になってきたことがある。

 漆間氏は今月5日、匿名で記者団に政策などの背景説明をする「オフレコ懇談」の場で、この発言をした。記者団からさらに、「民主党だけ捜査するとなると、国策捜査だと言われかねないのではないか」と尋ねられると、「国民は、そう思いますかね。(自民党は)金額が違いますから。あの金額で、違法性の認識があったというのは難しいと思う」と語った。読売新聞など報道各社は、「政府筋」「政府高官」などの主語で発言を報じた。各社が加盟する内閣記者会は7日、漆間氏に名前の公表を求めたが、同氏は「オフレコ発言をさかのぼって公表できない」として了解しなかった。

 河村長官は8日の番組出演後、記者団に「オフレコ懇談といえども、説明責任を果たさないといけない。いつまでも『オフレコだから知らない』で済む話かどうか、判断しなければならないと思った」と説明した。麻生首相からも7日夜、「副長官が説明責任を果たすべきだろう」と電話で指示を受けたことを明らかにした。

 野党は9日の参院予算委員会などで、漆間氏の発言を厳しく追及する方針だ。

 民主党鳩山幹事長は8日のNHK番組で、「漆間氏は警察庁長官をした方だけに、いいかげんな情報で話をするはずがない。内閣の中枢と検察との間でメッセージのやりとりがあったのではないかと思われても仕方ない」と批判した。自民党菅義偉選挙対策副委員長も千葉県船橋市で記者団に、「(警察庁出身の漆間氏は)色眼鏡で見られる。不用意な発言は絶対にすべきでない。慎重にも慎重に発言すべきだ」と苦言を呈した。     ◇

 河村官房長官が「政府筋」が漆間副長官であることを公表したことを受けて、読売新聞は今後、実名で報道します。