95期生45人が新たな旅立ち…宝塚音楽学校卒業式

 宝塚音楽学校の第95期生卒業式が2009ねn3月2日、兵庫・宝塚市の同校で行われた。元サッカー日本代表で、湘南ベルマーレ・ヘッドコーチの浅野哲也さん(42)の次女・琴さん=芸名一礼真琴さん=は首席。中日、阪神で活躍した元プロ野球選手・大豊泰昭さん(45)の長女・古荘祐子さん=芸名・ひろ香祐さん=も笑顔で出席した。2年間の厳しいレッスンを終えた45人は、4月17日に開幕する宙組公演「薔薇に降る雨」「Amourそれは…」で初舞台を踏む。
 95期生45人が全員そろって晴れの日を迎えた。涙の合格発表から2年。成績トップの浅野さんは「宝塚の乙女として、清<正しく美しくの精神を忘れず一層精進したい」と涙で声を詰まらせながら答辞を読み上げた。
 元プロスポーツ選手を父にもつ浅野さんと古荘さん。プロサッカー選手の娘としては初のタカラジェンヌになる浅野さんは「父も(サッカーという)好きなことを職業にしていた。父の生き方を学んで、全力で頑張っていきたい」と力強<宣言。成績2番目の古荘さんも「つらい時、苦しい時に支えてくれたその励ましの言葉を大切に、これからも父とともに歩んでいきたい」と笑顔を見せた。保護者席には浅野氏、大豊氏の姿も。浅野氏は「すべて娘の頑張りだと思います」と
ほおを緩め、大豊氏は「2年前とは目が違いますよ。一歩一歩慌てずに頑張ってほしい」とエールを送った。
 2月にバウホールで行われた文化祭では、ともに銀行強盗役を演じた2人。浅野さんは「自分の実力を出し切れて、達成感のある文化祭でした。私にとっては最高の思い出です」とにっこり。古荘さんも「2年間学んできた不安や苦しみを超える楽しさ。素晴らしい時間でした」と振り返った。
 芸名にもそれぞれが思い描く男役像を込めた。浅野さんは「礼という字は、この世界に入るきっかけとなった大好きな上級生から1字頂きました。格好良くて大劇場を自分のものにしてしまう上級生の後に続けるよう、全力で踊って歌いたい」と大張り切り。古荘さんは「(亡き)母の名前と、自分の名前を入れました。母と一緒に初舞台を踏み、パワフルな男役になりたい」と夢を語った。
 95期生の初舞台は大和悠河(やまと・ゆうが)さん、陽月華(ひづき・はな)さんの宙組トップスターコンビの退団公演。元気いっぱいのラインダンスで、さよなら公演に花を添える。 (スポーツ報知)