「匿名・実名論争」ミニ研究

□「マーケットの馬車馬さん」の5月14日付けのエントリー 匿名の重み・実名の重み(2) 実名を要請する本末転倒 から

 マーケットの馬車馬氏は匿名性の制限はうんこ(ゴミコメント)の投下を防ぐ有効な手段になっていない理由として、議論において匿名・実名を使うことで違いが生じるかを考えた。
 実は匿名と実名には本質的な違いが少ない。実名の重みは、その名前を使って今まで積み重ねてきた実績の重さ。匿名でも、その重さは積み上げてきたエントリーの質と量で決まる。という意味で同等に近しい。このことから、実名要求は、「リスクを取れない奴はしゃべるな」という一種の脅かしに帰結する。としました。

 さらにマーケットの馬車馬氏はブロガーのコメント管理を4分類に整理した。
完全放置:うんこ投げられようがなんだろうが放置。法的に問題があるものだけ削除する。コメント欄廃止:場合によってはTBも受付不可。事後的なチェック:コメントは原則的に全て受け入れるが、うんこと思われるものは適宜削除して行くやり方。うんこを判別する客観基準が存在しない(作りようが無い)ために、「都合の悪いコメントだけ消してるんだろ」という批判を回避できないこと。特に、2つ目のデメリットは致命的だ。客観基準が無い中での「うんこか、そうでないか」という議論は泥沼化が最初から決まっている。事前のフィルタリング:実名のみ書き込み可としたり、自前のブログを持っている人のみに書き込みを許可するやり方。

 ちなみに、団藤氏の「礼儀」に批判が集まるのも、団藤氏の「礼儀」は概念的には事前フィルタリングだが、技術的な制約から「ブログを持たないと書き込めない」仕組みが作れず、結局事後的チェックと同じことだからマズイなとマーケットの馬車馬氏は結論とした。

公開しているルールに従って、公平に非公開コメントにさせてもらっています。次のエントリーを含めて、反論:1、茶々:1、賛同:1くらいの割合でしょうか。自分の存在証明をする意味でも是非、自分のブログなりを立ち上げてコメントを寄せてください。ネットでの礼儀の初歩でしょう。


□5月30日のエントリー 匿名の重み・実名の重み(3) 匿名ブログの限界(上)

□同じく5月30日のエントリー 匿名の重み・実名の重み(4) 匿名ブログの限界(下)