新たな展開 これも想定内だろう。

 アサヒ・ドット・コム2005年03月24日21時54分を引用

ソフトバンクグループ会社、フジテレビの筆頭株主
 ニッポン放送フジテレビジョンソフトバンクグループの投資会社ソフトバンク・インベストメントSBI)の3社は24日、ニッポン放送保有するフジテレビ株(発行済み株式の13.88%)をすべてSBIに約5年間貸株することで合意し、SBIがフジテレビの筆頭株主になったと発表した。同放送のフジテレビに対する議決権はなくなる。同放送の経営支配を通してフジとの事業提携や買収を仕掛けるライブドアの意欲をくじく狙いだ。ライブドアが反発するのは必至で、新たな法廷闘争に発展する可能性がある。
 SBIは、24日付でニッポン放送保有する35万3704株を借り受けた。貸借期間は10年4月1日までの約5年間。この間、議決権はSBIに移り、SBIが議決権ベースで14.67%を保有する筆頭株主となる。今回の合意に基づく契約では、SBIはいつでも返せるが、ニッポン放送SBIに返す気がなければ取り戻せない内容になっている。今後、ライブドアが同放送の経営権を握っても、SBIが返却に応じなければ、戻せない仕組みだ。貸株料の額は公表していない。
 フジはSBI筆頭株主になるのにあわせ、ニッポン放送を含む3社で放送コンテンツ(情報の中身)やブロードバンド分野のベンチャー企業に投資する総額200億円のキャピタルファンド(基金)を共同で設立する。フジサンケイグループが持つ放送分野の豊富なコンテンツ、制作能力、人材を使ってベンチャー企業を育て、収益を上げるのが設立するファンドの目的だ。SBI北尾吉孝最高経営責任者(CEO)は24日夕の記者会見で「ファンドを円滑に進める裏付けが株だった」と貸株に応じた理由を説明した。また、「筆頭株主になったからといって、役員を送る考えはない」と述べ、フジテレビの経営に参画する考えを否定した。
 同放送は従来、フジ株を22.51%持っていたが、今回のSBIへの貸株を除く分については、すでに2月に大和証券SMBCに8.63%分の株を貸している。SBIへも貸株したことで、同放送が持つフジの議決権は返却されるまでゼロとなる。ニッポン放送が持つフジの議決権がなくなることは、フジテレビにとってはライブドアによる敵対的買収を防ぐ企業防衛策となる。フジはニッポン放送株36.47%を取得し、議決権比率が25%を超えていることから、商法の規定で同放送のフジへの議決権は現在消滅している。しかし、ライブドアが経営権取得後に同放送株を増資してフジの議決権比率を25%以下に引き下げれば、同放送のフジへの議決権は復活する。こうした事態も想定し、同放送のフジ株を実質的に外部に移すことで、ライブドアがフジに影響力を行使できなくする。最も魅力的な会社の資産を売却または外部に移すことで、買収者の意欲をそぐ「クラウンジュエル(王冠の宝石)」と呼ばれる防衛策の一種だ。
 さらに、ライブドアは同放送が本来持つフジ株の22.51%に加えて株を買い進め、過半数を取得することも検討しているとされる。だが、同放送の持ち分がすべて貸株されたことで、フジ本体の買収意欲をそぐ効果を期待できる。この防衛策は、買収者とは別の友好的な会社に株式を保有してもらう「ホワイトナイト白馬の騎士)」の一種とみることもできる。
 ライブドアは24日、「引き続きニッポン放送、フジテレビとの友好的な業務提携を築けるよう対話を続けていきたい」との談話を発表した。しかし、同社はこれまで同放送に重要資産を売却しないよう求めており、反発するのは必至とみられている。

 〈ソフトバンクグループ〉 孫正義社長率いる持ち株会社ソフトバンクを中心とする企業集団。8つの事業分野にわかれ、ヤフーなどの中間持ち株会社の傘下にインターネットや金融、出版など子会社約200社を抱える。プロ野球球団を保有するほか、子会社を含めた出資先企業は約800社にのぼる。野村証券出身の北尾吉孝氏が最高経営責任者(CEO)を務めるソフトバンク・インベストメントは、金融事業の中核会社で99年に設立。ベンチャー向け投資をてがけるほか、証券会社や商品先物会社を抱える。

 どうもフジの対抗策は好きになれないな。いままでネットは自局で十分やっていると言っていたのに、ヤフーと組むとは完全な2枚舌ですよ。
 

稀代の勝負師 孫正義の将来

稀代の勝負師 孫正義の将来

 

アサヒ・ドット・コム2005年03月25日03時07分引用
 フジ筆頭株主ソフトバンク系 「救世主」両刃の剣か
 ニッポン放送とフジテレビの前に現れたのは「白馬の騎士」か、それとも「トロイの木馬」か。ライブドアの行く手を阻んだのは、昨年のプロ野球参入時と同様、先輩格のIT企業だった。
 「孫(正義)さんのソフトバンク(本体)とは全く関係ない」
 ソフトバンク・インベストメントSBI)の北尾吉孝CEO(最高経営責任者)は、24日の記者会見で今回の提携について、そう強調した。その一方で「(孫氏と)よく仲が悪いと言われるが、同志だと思っている。お互い以心伝心」とも語る。今回の妙手に、孫氏の影をみる関係者は少なくない。
 堀江貴文ライブドア社長と、15歳年上の孫・ソフトバンク社長はともに福岡県久留米市の私立中高一貫校、久留米大付設に学んだ。IT系企業を経営し、インターネットサイトを立ち上げるという「相似形」の半生を歩んできた。
 ライブドア系IT企業の元幹部は、今回の動きに「堀江VS.孫」の因縁をみる。堀江氏はたびたび、「そのうちヤフーを抜く」と周囲に語っていた。だが、昨年まではだれも本気にしていなかったという。
 ライブドアの発行済み株式の時価総額約2400億円に対し、ヤフーとソフトバンクをあわせると4兆円を超える。「ヤフーからみたらライブドアなんて、取るに足らないもの」だからだ。
 だが、堀江氏がニッポン放送を傘下におさめ、フジにも触手を伸ばそうという事態に、「孫さんも看過できなかったのだろう」。堀江氏がフジテレビを手にすれば、ヤフーの株価を下げる要因にもなる。
 孫氏は、かつて豪のメディア王・マードック氏と組んでテレビ朝日株を取得した。「果敢な九州男児、同じ高校の先輩と後輩が同じ歴史を繰り返しているようにも映る」
 「彼はトンビに油揚げをさらわれ続けている」。昨年のプロ野球新規参入問題で、「野球の未来を創る会」の発起人となった漫画家やくみつるさんは、そう話す。「堀江氏の究極の目的は、会社の名を売り、本業でヤフーを抜くこと。だが、ことごとく孫さんが立ちふさがっている」。だが、堀江氏がこれであきらめるとは思えない。「これでしゅんとなるような人物ではない。一番を獲得するための終わりなき戦いを続けるのではないか」
 経営評論家の江坂彰さんは、今回の動きがフジテレビ側にとっても「両刃の剣」になる可能性を指摘する。
 「ソフトバンクはITと企業買収のドンであり、新参者のライブドアにもにらみがきく」ことが提携の理由と江坂氏はみる。「窮地におちいっているフジ側が焦って動いてしまったが、孫氏はマネーゲームの天才だ。いずれ、主導権を握ってくることは十分考えられる。(後に災いを招く)トロイの木馬になる可能性もある」 

堀江貴文のカンタン!儲かる会社のつくり方

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 北尾氏も人物的外観は非常にあやしい。M&Aの第一人者と自分でいうあたり、かなり山師的です。堀江氏も日枝氏もしゃべりすぎというけど本人が1番しゃべり好きということを自覚していないのが笑えます。また、テレビ朝日を買収しようとして失敗したときのアドバイザーであることを何故マスコミは記者会見でつけないのか?日本のマスコミはたんなる報道であって、ジャーナリズムではないような気がする。