トランプ阻止に 米国・民主党 前進!

ワシントン(CNN)

 米民主党の大統領候補者選びでヒラリー・クリントン国務長官と指名を争っていたバーニー・サンダース上院議員が9日、11月の本選挙で共和党ドナルド・トランプ氏に勝利するため、クリントン氏に協力すると表明した。オバマ大統領も同日、クリントン氏支持を表明しており、民主党は党内の結束に向けて大きく前進した。


 サンダース氏は、クリントン氏が指名を確実にした後も選挙運動を続けると宣言し、党内で分裂への危機感が強まっていた。オバマ大統領はこの日、1時間以上にわたってサンダース氏と会談。会談を終えたサンダース氏は、トランプ氏が大統領になれば惨事を招くとの認識を示し、「ドナルド・トランプを大統領にさせないために全力を尽くす」と言明。「近い将来(クリントン氏に)会って、ドナルド・トランプを打ち負かすため、そしてわずか1%だけでなく私たち全員を代表する政府を発足させるため、どんな協力ができるか見極める」と語った。


 アーネスト米大統領報道官は同日午後の記者会見で、オバマ大統領とサンダース氏の会談を「未来に的を絞った友好的な会話」だったと形容。オバマ大統領は、民主党の予備選でサンダース氏が「目覚ましい実績」を挙げたとして称賛したという。


 この会談後にホワイトハウスが公開したビデオの中で、オバマ大統領はクリントン氏支持を表明した。大統領はサンダース氏にも言及し、経済格差や政治に及ぼすカネの影響といった重要な課題にスポットを当てた同氏の選挙戦を評価した。